阿部サダヲ主演の新ドラマ『不適切にもほどがある!』 昭和のおじさんを熱演
2024年1月期の新金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。阿部サダヲ×宮藤官九郎氏の黄金タッグが再び。
■「ハチャメチャなドラマですが…」
向坂サカエ役の吉田のコメントも紹介。
吉田:宮藤さん脚本のドラマは好きで拝見していたので、選んでいただけてうれしい気持ちでいっぱいです。私が演じるのは令和時代を生きるフェミニストの社会学者です。令和の正義を振りかざしながら市郎さんに斬り込んでいく役どころ。
そして、それはきっと視聴者の方の目線と近くなると思うので、私を通して視聴者の方はこのドラマをご覧になっていく、そういう存在になるのかなと思っています。
この4人は『恋する母たち』で共演をしたメンバーなので、配信でサイドストーリーをやるのかなと思ったほど(笑)。緻密な計算したお芝居もできるいっぽうで、アドリブで爆発する瞬間的なお芝居もできる方々なので、シーンが膨らんでいくのもすごく楽しみです。
令和と昭和を行き来するかなりハチャメチャなドラマですが、非常に面白いです。令和という時代に、その感性を持って生きながらも「でもこれってどうなんだろう?」って思ってらっしゃるような方がいたとしたら、それにほんの少し、もしかしたらヒントをくれるようなドラマになるかもしれません。ぜひ最後までご覧いただけたらと思います。
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■「『昔は良かった』なんて言いたくない」
脚本を務める宮藤氏からもコメントが到着。
宮藤氏:阿部くんも僕も53歳。思春期に『夕やけニャンニャン』と『毎度おさわがせします』と『ビートたけしのオールナイトニッポン』で倫理観を設定され、不適切に不適切を塗り重ねて生きてきた世代にとって、日々アップデートを強いられる令和はなかなか生きづらい。
「昔は良かった」なんて口が裂けても言いたくない。昭和もそこそこ生きづらかったし、戻りたいとは思わないけど、あの頃の価値観を「古い」の一言で全否定されるのは癪なんです。
だって楽しいこともあったし、大人が自由で元気だったし、若者は携帯電話を使わずに友達と待ち合わせできてたし、カセットテープのレーベルを自己流でレタリングするのに命かけてたし。
そんな瑞々しく甘酸っぱい記憶を無かったことにはしたくないし、「知らねーし」の一言で片付けてほしくない。だからこんなドラマを考えました。
市川森一先生がご存命だったら、こんなタイトルを付けたんじゃないでしょうか。「正しいのはお前だけじゃない」自分と違う価値観を認めてこその多様性。
第1話を読んだ関係者から「スカッとした」「痛快です」「溜飲が下がった」などの感想を頂きましたので、おそらくそんな肌触りのドラマになると思います。仲里依紗さん、磯村勇斗くん、そして吉田羊さんが、持ち前のコメディセンスで多少の不適切は笑いに転化してくれそう。楽しみです! 宮藤でした。
■「適切な言動を心掛けています」
最後にプロデュース・磯山氏のコメントを。
磯山氏:常日頃、できるだけ適切な言動を心掛けています。とくに、高いコンプライアンス意識が必要とされる昨今は、ますます自分の言動が気になってしまう毎日です。
だから「昭和から来たおっさん」が、自分の発言のリフレクションを恐れず、傍若無人に意見を言うことで、令和の人々が「今はそんなこと言っちゃダメなんだよ!」と呆れながらも「でもそれってちょっと真理ついてるかも」と考えるきっかけになるような物語を作りたいと思って企画しました。
そんな昭和の意識低い系主人公・小川市郎を阿部サダヲさんに演じてもらえることになり、心の底から楽しみです。阿部さんだったら、今は言っちゃダメだけど、本当はちょっと言ってほしいことを言っても許されるキャラクターにしてくれるはずです。
阿部サダヲさんという役者を1番光らせるのは、宮藤官九郎脚本だと心から思うし、そんな阿部さんと宮藤さんの信頼関係のフルスイングを間近で見られるなんて幸せです。
仲里依紗さん、磯村勇斗さん、吉田羊さんという人気と実力を兼ね備えた役者陣の振り切った演技にもご期待ください。市郎さんがどんな極論を言っても、驚いたり、癒やされたり、突っ込んだりしながら3人が全てを受け止めてくれると信じています。
コメディだとか時空を飛ぶとか関係なく、4人の名優が織りなす演技の丁々発止を楽しんでいただけたらうれしいです。今、この世に生み出すべき作品となるよう、精一杯頑張りますので、何卒よろしくお願いいたします。
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(文/Sirabee 編集部・ホンマみつる)