戻りつつある外国人観光客 「増えてほしい」か「減ってほしい」か調べたら…
インバウンド需要がありがたい反面、オーバーツーリズムも問題となる海外からの観光客だが…。
5月に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「2類相当」から5類に引き下げられて以降、外国からの訪日観光客の足も戻りつつある。
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■観光地では悲鳴も
かつては、中国人のツアー客による化粧品や家電などの「爆買い」も話題に。日本経済が停滞するなか、外国人旅行者によるインバウンド需要に期待する向きは、今も大きい。
一方で、コロナ禍以前から京都など観光客が集中するエリアでとくに懸念が拡がっていたのが、オーバーツーリズムの問題。
街のキャパシティを超えた観光客が訪れることで、渋滞や混雑、ごみ問題などが悪化するリスクがある。日本政府は、これまで観光客誘致に力を入れてきたが、世間は今どのように感じているのだろうか。
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■6割弱は「増えてほしい」
Sirabee編集部が、10月11〜16日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「外国人観光客」について調査したところ、「もっと増えてほしい」と答えた人は17.9%。
「少し増えてほしい」との回答が最も多く、38.3%だった。過半数は「増えてほしい」と考えていることがわかる。ただ、「少し減ってほしい」も31.4%。「もっと減ってほしい」も12.4%存在する。
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■世代差もくっきり
「人間は年齢とともに守りに入って保守化する」とも言われるが、今回の調査でも興味深い世代差があらわれた。
10〜20代では、外国人観光客が「増えてほしい」という回答が6割を大きく上回った。ただ、6割を超えたのはこの世代のみ。世代が上がるほど増えてほしい派は現象し、60代では半数以下となっている。
治安の悪化や混雑など、平穏な日常への影響を心配する人も多いのだろう。
世界的に観光客が多いイタリアの都市・ヴェネツィアでは、日帰り観光客から「観光税」を取って対策費にあてる試みも検討されている。
観光資源が多い日本も、単に増やすだけでなく、地域も訪れる人もともに満足できる形を模索してほしい。
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■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)