柔術大会女子種目でトランスジェンダー選手が優勝 「身の危険」と女子選手が棄権し…
柔術の世界で、男性の骨格を持つ大柄なトランスジェンダーの選手が女子の種目に出場し、優勝した。女子選手らはこれに激怒している。
柔術の世界大会を展開する北米の組織が、女子の種目に元男性であるトランスジェンダーの選手を複数名参加させたことで、女子選手が次々と棄権していたことがわかった。
『Mail Online』『Washington Examiner』ほかが報じ、スポーツ界におけるセクシュアリティの問題に、またしても一石を投じられた形となった。
■世論の高まりを受け…
柔術のワールドシリーズ「NAGA Grappling Championship」を展開する北米グラップリング協会(North American Grappling Association)が、「男性の骨格を持つ選手をなぜ女子競技に。大怪我の元だ」と言われて波紋を広げている。
これまでは選手たちを男女別で戦わせていたが、LGBTQに公平な扱いをという世論の高まりを受け、少し前から男性のトランスジェンダー選手が女子競技に参加することを認めるようになった。
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■体重と骨格が違いすぎる
そして9月9日、アメリカ・カリフォルニア州で行われたブラジリアン柔術の試合で、女子で体重が61.2キロというテーラー・ムーア選手は、体重が90.7キロもある大柄なトランスジェンダーの選手と対戦した。
ムーア選手が勝利したものの、その映像に世間からは「怪我をする」という批判の声が上がった。トランスジェンダーの選手が相手だったとわかると、女子選手たちは激怒し、次々と棄権を表明したそうだ。
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■女子選手たちの悲痛な訴え
この件について、7月8日にトランスジェンダーを負かしていたアンスリー・ウィルク選手は、メディアの取材に「トランスジェンダーだと知った瞬間、パニック状態になりました」と語っている。
また、ジェイデン・アレクサンダー選手は「自分たちの安全を守るためにも、こうしたことは絶対に受け入れられません。しかも、女子の自分たちが棄権することになるなんて」と憤りをあらわにした。
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■4つの金メダルを胸に
10月21日にジョージア州で開催された本選には、こうしてトランスジェンダーの選手2名のみが出場。おのずと優勝と準優勝をさらったが、特にコリッサ・グリフィスという選手は女子の4種目で優勝し、4つの金メダルを胸に下げた。
この展開に、女子選手らは激怒。性的マイノリティに対する嫌悪だと批判されるのを恐れる人も多いなか、柔術の専門家、スポーツ関係者からも批判の声が上がっている模様だ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)