“さすまた”による強盗撃退劇、秋葉原の護身グッズ専門店では「防護盾」の注文が…
御徒町で発生した強盗事件。犯人2人が逮捕される中、従業員のさすまたによる撃退劇が話題となった。近隣の護身グッズ店では…。
26日夜、東京・御徒町のジュエリー問屋街の貴金属店で発生した強盗事件。その際、男性従業員が“さすまた”で犯人グループを撃退した映像がネットで話題を呼んでいる。近隣の防犯・護身グッズ専門店では早くも関連商品の注文が入っており…。
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■事件のあらまし
バールのような物でショーケースを破壊し、貴金属を奪おうとしたヘルメット姿の3人組。
しかし、店内にいた男性従業員がさすまたを手に応戦すると、それに怯んだのか乗ってきたと思われるバイクを倒したまま、秋葉原方面に逃走した。2日経った28日、犯人のうち2人が警察に出頭。ともに職業不詳の18歳ということで、警視庁は残る1人の行方を追っている。
被害に遭った店は27日、28日も臨時休業となっている。
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■護身グッズ店の状況は?
御徒町の隣町・秋葉原にある防犯、警備、護身グッズ専門店「アキバガレージ」の鈴木隆太店長は、事件後、一部の護身商品に動きがあったことを明かす。
「事件との関連性は不明ですが、今日は防護盾の注文が入りました。プラスチック素材の中で最高クラスの強度があるポリカーボネートが使われており、ハンマーや金属バット、刃物に対して効果を発揮します。当店ではさすまたも扱っておりますが、まだこちらはご注文はありません。ただここまで強盗事件が多発すると、今後ニーズが高まる可能性はあります」(鈴木店長)。
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■さすまたの目的はあくまで「護身」
同店で扱っているさすまたは2種。ターゲットの胴体を抑え込むタイプの物(写真左)と、片足を挟み込むタイプ(同右)のものだ。いずれも全長は2mほどあり、税込13,900円。支柱部分が強固にできており、どっしりとした重みがある。
鈴木店長は、「さすまたは相手を制圧するための道具。リーチが長いので、それを活かして相手を壁に押し込み、身動きがとれないようにします。力負けするケースも考えられるので、犯人より多くの人員で取り囲むことが理想的」と続け、複数本使用することが適していると解説する。
アキバガレージ店内には催涙スプレーや警棒、スタンガンなどの護身グッズが所せましと並んでいる。同氏はこれらグッズは「あくまで“護身”の道具」ということを強調する。
「さすまたをはじめとする護身グッズは、相手を近づけない、時間稼ぎ、または怯ませるための物で、攻撃する道具ではありません。近年は、学校や役所などでも設置が進んでいますが、使う目的はそこにいる人々を安全に逃がすことなのです」(鈴木店長)。
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■ガードマン常駐店も…
今回被害のあった貴金属店近くで働く60代男性は、「ここ2年、御徒町界隈では宝石店の強盗・窃盗事件が数件発生している。包丁や鉄パイプを持っているケースもあり、本当に物騒になった。最近はガードマンを常駐させる店もある」と明かす。
ネットでは今回の事件を振り返り、「店員の刺叉を振り回す姿に勇ましさを感じる」「さすまたで強盗犯のバイク叩き壊してるの良すぎる」「勇敢、頼もしい」、と勇気ある従業員の行動を称賛する声が相次いでいるが、今後、同様の事件が起こらないことを祈るばかりだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)