FA残留の石田健大が紐解く頂点へのカギ 「この関係性を作れているチームが優勝できないはずがない」【DeNA】
20日の契約更改で石田健太が見せたチーム愛。横浜DeNAベイスターズでの優勝を目指し、思いを語った。
「横浜で優勝しないと意味がないと思っている」20日の契約更改の場で、石田健大はいい切った。FA(フリーエージェント)権を行使し、スワローズからもアプローチがありながらもベイスターズ残留を決めた理由のひとつが、プロの第一歩を踏み出したチームへの愛情だった。
■他球団を上回った横浜愛
2019年から2年間、コロナ禍真っ只中で選手会長を務め、選手間での信頼も厚い左腕は「カラーだったり、選手の明るさだったり、野球以外のところで過ごす時間は家族よりも多いので。選手たち仲良く、ときには厳しくという距離感、関係性を作れている部分は凄くいいと思います。その雰囲気の中でこれから先もやっていきたいと思いました」と横浜愛を激白。
20年から連覇を果たしたスワローズで頂点を極めることよりも「この関係性を作れているチームが優勝できないはずがないと思った」とし「そのチームが優勝するために何が必要かというのを考えて野球をするのも、これから先の僕の野球人生に活きてくるものなのかなと考えました」とチームの中心者として、これからのビジョンも示した。
22年は2位、今シーズンは3位の結果には「ピッチャー目線になってしまいますけど、どちらかというとここ何年かピッチャーがもう少しできていればというシーズンが多いのかなと思っている」と投手として責任を実感。
「その中でも先発でバウアーがいたり東(克樹)が今年勝ったりと、そういうピッチャーがいた中でも3位という結果になってしまうというのは、僕みたいな(先発ローテーション)5番手6番手のピッチャーがどれだけ勝ち星を重ねられるか、自分が勝たなくてもチームが勝てるピッチングをどれだけできるかというのが凄く大切なこと。僕の勝ちと負が逆転していればチームはもっと上に行けたでしょうしというのは、いまも思う部分です」と4勝9敗と5つの負け越しに対して自らを責めた。
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■来シーズンは完投を目指す
来シーズンには「規定(投球回数)も一回しか行ってないですし、しっかりとイニングを投げながら、チームが勝てるためにどうやってピッチングをしないといけないのかを考えながら、1人でも多く投げられたら中継ぎの方も休めることができる」とイニングイーターとしての役割を担うと宣言。
まだ経験したことのない完投に「そこを目指さないと勝ちにも繋がっていかないと思っているので、またキャンプインするまでに自分の中で整理して何が一番なのか正解を見つけてから取り組んでいきたいと思います」と細長の目をギラつかせた。
「僕が投げれば大丈夫と言われるような成績もそうですけど、心構えだったり、チームの支えられるような人間になりたい」確かな人望と明確なビジョンを持つ石田健大。
悲願達成のためグラウンドの中でも外でも動き続ける存在が、チームの浮沈のカギを握っている。
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■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
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(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘)