24年のカレンダー、最終ページにギョッとする人が続出 「5年ぶりの9連休」が早くも話題に…
早くも、2024年の年末年始の「連休事情」が話題。暦通りに見れば、有給を利用せずとも「9連休」がデフォルトとなる。
■「12/28日(土)」の年度数、予想以上だった…
取材を快諾してくれた日本カレンダー暦文化振興協会に、まずは「12月28日が土曜日」となった過去の年度を尋ねてみる。なお「暦」や「曜日」の概念は時代によって異なるため、今回は「明治以降」を条件とした。
当初は「多くても10例くらいだろうか」と予想していたのだが…なんと、前出の条件で合致する年度は1869年(明治2年)、1878年(明治11年)、1889年(明治22年)、1895年(明治28年)、1901年(明治34年)…(中略)…1991年、1996年、2002年、2013年、2019年と、計22例にもなることが判明。
同協会の担当者は「しかし『新暦以降』であるならば、1873年(明治6年)以降となるため、1869年は除きます」とも補足していた。
なお、今年以降でいくつか例を挙げると、2024年、30年、41年、47年、52年、58年が「12月28日が土曜日」の年度となる。
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■暦の周期、壮大な法則性があった
続いては、こうした「日付」と「曜日」が合致する法則性、および周期について尋ねてみる。
まず周期について、日本カレンダー暦文化振興協会の担当者は「毎年1年の長さは基本的に同じなので、曜日のズレ方も同じです。しかし、うるう年は1年が1日長くなるため曜日のズレ方が異なります」と前置き。
続けて、うるう年にも「原則4年に一度」という法則があるため、うるう年のズレを含めた上でも「12月28日が土曜日」となる年度は6年後、5年後、6年後、11年後という「28年周期」で繰り返されている旨を解説してくれたのだ。
しかし、この周期も絶対ではない。
うるう年は「西暦年号が4で割り切れる年」が該当するのだが、西暦年号が100で割り切れる年は「平年」とする。ただし400で割り切れる年の場合は「うるう年」となるのだ。
同協会の担当者は「1900年より前と2100年より後では、前出の28年周期が変わります」「うるう年は4年に一度必ずあるものではなく、例えば1900年は4年に一度のうるう年ではなかった(4と100で割り切れるが、400で割り切れない)ので、前出の規則性が変わります」と説明する。
一方で2000年は400で割り切れるため、4年に一度のうるう年に該当し、前出の規則性が保たれたのだ。担当者は「2100年は4年に一度のうるう年ではないので、規則性が変わることになります」と、補足していた。
カレンダーを見ると、直近のスケジュールや連休事情が気になるものだが、じつはこのようにスケールの大きい法則が潜んでいるのだ。今回の一例を受け、カレンダーや暦の奥深さに気づけた人も多いのではないだろうか。
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■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)