コンテナ型のホテル、思わず二度見するが… 13年前の「開発エピソード」が胸熱
コンテナ型のビジネスホテル「HOTEL R9 The Yard」が話題を呼んでいる。開発のきっかけは、東日本大震災だったようで…。
■「13年前の開発エピソード」が胸熱
株式会社デベロップは 2007 年に建築用コンテナモジュールの開発・製造会社として創業。その後、トランクルームを中心としたコンテナ建築を行う中で、住宅や店舗の建築も手掛けるようになった。
「コンテナホテル」を開発したのは、2011年の東日本大震災がきっかけだったという。
株式会社デベロップの担当者は、「東日本大震災の発災時には弊社の建築用コンテナを用いた備蓄倉庫(南三陸町)と復興従事者用の宿泊施設(石巻市)の建設に携わりました。その際、弊社代表の岡村自身が被災地の避難所を訪れた際、仕切りがなく、プライバシーが保てない体育館などの避難所で、多くの方が生活に負担を強いられている状況を目の当たりにし、衝撃を受けました。移動の容易さと居住性を兼ね備えた建築用コンテナであれば、迅速に被災地へプライベート空間を設置できると考え、『レスキューホテル』を着想しました」と説明する。
東日本大震災をきっかけにその仕組みを着想し、2018年12月に、コンテナホテル「HOTELR9 The Yard」1号店を栃木県真岡に開業した。
担当者は、「代表の『コンテナホテルを災害時により迅速に活用したい』という想いから、約5年で77 店舗2,696 室の圧倒的スピードでのホテル展開を行っています」と話す。
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■気になるコンテナホテルの中は…
13㎡のコンテナホテルの客室内には、シモンズ製ベッドを導入。ユニットバスや電子レンジ、冷凍冷蔵庫、電気ケトル、大型テレビなどビジネスホテルには欠かせない設備を完備している。
特に、コンテナという特性を生かした強みがあるようだ。担当者は、「コンテナ1台を1 客室とした独立構造のため、隣の音が気にならないプライベートが保たれた空間で快適にお過ごしいただけます。ビジネスホテルにいながらまるで自宅のような解放感でご利用いただけます」「また、客室を一歩出ると屋外なので、エレベーターがなく、客室と駐車場が近いのが特長です」と、説明する。
利用した客からの反応も良好だという。担当者からは、「HOTEL R9 The Yardシリーズの稼働率は80%(開業1年以上経過している店舗)、リピート率は約40%(自社調べ)と、多くのお客様よりご好評いただいております。お客様にとって『ちょうどいい』ホテルを目指して参ります」という笑顔のコメントが得られた。
旅行で宿泊先に迷った際は、ぜひ「コンテナホテル」を利用してほしい。
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■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)