カブス・今永昇太、チームのため腕を振り圧巻投球 “特殊能力”健在ぶりも話題に

シカゴ・カブスの今永昇太が、横浜DeNAベイスターズ時代から貫く姿勢と“特殊能力”が、活躍とともに話題になっている。

2024/04/08 19:00


今永昇太

戦いの場をメジャーリーグに求め、海を渡った今永昇太。シカゴ・カブスのユニフォームに身を包んだ左腕は、デビュー戦でいきなり勝利を手にすると、現地時間の7日には大谷翔平を含む、超強力打線のロサンゼルス・ドジャースと対戦。4回まで2塁を踏ませないピッチングを披露していたが、雨に祟られ3時間弱の中断となり、再開後のマウンドに戻ることはなかった。



 

■ルーキー時代から雨男?

今永は、横浜DeNAベイスターズに入団した2016年のルーキー時代から登板日が雨と重なることが多く、“雨男”と言われていた。それに対し当人は「雨の日に勝たないと雨男ではないです。雨の日に負けるシンプルに力のないピッチャー」という不思議な解釈で、周囲をざわつかせたことがある。

そして翌年と19年には、4回の雨天中止のゲームで先発予定になったこともあり、雨男ぶりが加速。さらに2021年は、その前年に左肩へメスを入れてからの復帰戦も雨で中止に。その時には「梅雨の時期なので、皆さんも日本の四季を楽しんでください」と達観したコメントで、現実を完全に受け入れてみせた。


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■勝ちへの執着は不変

そんな今永は、メジャー登板2戦目にして、アメリカでも“雨男伝説”を継続させた。それでもこの日は、「まずチームが勝ってホッとしています」とコメントしたと報道された。この姿勢も雨男ぶりと同様に、ベイスターズ時代から不変だ。

自身が良いピッチングをしても「結果的に自分は無失点でも、チームは負けているので。『ナイスピッチングだったね』とか、たくさんの方が言ってくれるとは思うんですけど、僕が考えるべきことは『無失点だから大丈夫』『僕は何も問題はない』ではない」と、勝利への執念を隠さない。

そのうえで「なにか攻撃陣にリズムを持ってこられなかったのかとか、あそこでのムダ球はどうなのかとか、反省すべき点はたくさんあると思う」と、周りから見ると重箱の隅をつつくような部分にもフォーカスする姿勢は、まさに“投げる哲学者”を体現している。

メジャー挑戦を明らかにした際も、「いつまで経っても野球が好きですし、努力を努力と思わずに突き進んでいけたらと思います」と宣言していた左腕。このポリシーがある限り、雨にも自分にも、メジャーの強打者にも、負けない。


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■執筆プロフィール

萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。

23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。

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(取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘

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