ジブリ『猫の恩返し』、冒頭の“黄色い蝶”が意味するものとは? 岡田斗司夫氏が解説
あす3日放送の金曜ロードショーで放送される『猫の恩返し』で、冒頭に登場する“黄色い蝶”の意味について岡田斗司夫氏が解説。あの蝶が「宣言」であると語る。
評論家の岡田斗司夫氏が4月28日、自身の公式YouTubeチャンネルを更新。あす3日放送の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて放送されるスタジオジブリのアニメ映画『猫の恩返し』に登場する“黄色い蝶”の意味について解説した。
■『耳をすませば』のスピンオフ
『猫の恩返し』は、『耳をすませば』の主人公・月島雫が書いた物語という設定のスピンオフ作品。
女子高生の吉岡ハルが、トラックにひかれそうになっていた黒猫を助けたことをきっかけに猫の国へと連れ去られ、猫の国の王子の花嫁にされそうになるというストーリーだ。
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■「猫の事務所」の扉に…
その冒頭では、猫の「バロン」ことフンベルト・フォン・ジッキンゲンが拠点としている「猫の事務所」が登場する。この建物は『耳をすませば』の中で、バロンの人形が飾られているアンティークショップ「地球屋」として登場するのと同じ建物になっている。
岡田氏は、この場面で黄色い蝶がフワフワと飛んできて、建物の扉に止まるという演出に注目。「この黄色い蝶っていうのは何かといったら、『胡蝶の夢』です」と話す。
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■“黄色い蝶”の意味は「宣言」
「胡蝶の夢」は中国・宋の思想家、荘子による、「夢の中の自分が現実か、現実のほうが夢なのか」という説話。
岡田氏は、「黄色い蝶がふわふわと飛んでいると、ここから先は幻想の世界ですよっていう話なんですよ。つまり『耳をすませば』があくまでリアルな話だとしたら、(『猫の恩返し』は)それを舞台にファンタジーを作ってみました、っていう宣言なんですね」と解説した。
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■宮崎駿氏が出した条件?
また岡田氏は、ほかにも同映画の制作を知った宮崎駿氏が、劇中に『耳をすませば』に登場した「バロン」と、でっぷりとしたネコの「ムタ」を登場させること、原作を『耳をすませば』と同じ漫画家・柊あおい氏に依頼することの2点を、制作の条件としてスタッフに示したというエピソードも説明。
さらに、驚きで青ざめたハルの顔を本当に青色にしてしまうなど、随所に細かなギャグ表現が盛り込まれていることについても解説している。
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■『猫の恩返し』について解説
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(文/Sirabee 編集部・しばたけろこ)