防災バッグ、何を入れたらいい? 元レスキュー隊員が語る「おすすめしない物」
「いつか」のときのために準備しておきたい防災バッグ。元レスキュー隊員が語るおすすめしないものとは…。
気象庁が南海トラフ臨時情報「巨大地震注意」を発表し、防災バッグの中身を確認した人は多いだろう。自分や家族にとって必要なものを見極めつつ、荷物が増えすぎないことにも注意したい。
元レスキュー隊員の“タイチョー”こと兼平豪氏が、YouTubeチャンネル『【消防防災】RESCUE HOUSE レスキューハウス』(9日時点、チャンネル登録者数37.2万人)で語った内容は、これから防災バッグを見直す人にとって有益かもしれない。
■防災バッグの中身を考える
動画は「20代男性とその母親」の2名を想定し、「避難所での被災生活」に焦点をあてた防災バッグを一から作っていくという内容。タイチョーが挙げた必要なものは以下の通り
・持病などの薬
・アルミブランケット
・簡易ベッド
・簡易トイレ
・フルーツ缶(栄養が偏るため。サバ缶、ツナ缶もおすすめ)
・トラベルセット(歯ブラシ、アイマスク、耳栓)
・モバイルバッテリー(大容量で軽いもの)
・カセットコンロとボンベ
・ウォータータンク
・カイロ
・プライバシーを確保できるもの(バスタオル、ビニール紐など)
・トイレットペーパー(コンパクトにたためる芯がないものがおすすめ)
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■おすすめしないもの
モバイルバッテリーの説明の中で、タイチョーが「絶対におすすめしたくない」と挙げた物が、手回し充電ができるラジオライト。かつて消防士の同僚と検証した際に、災害時は忙しいことや、少しでも体力を使いたくないことから使用を避けていくと述べた。
何も用意していないよりは「あるに越したことはない」とした上で、「そこに予算を充てるべきかって言うと、僕は微妙かな。実際に自分が訓練を通してやったことがあるから。だからモバイルバッテリーが使えるやつがあったらそっちがおすすめかな」と話した。
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■2割が防災用品を備えていない現実
ちなみに、Sirabee編集部が全国10〜60代男女1,000名を対象に「防災用品や食料の備蓄」について調査したところ、「十分にしている」と答えた人は4.4%。「ある程度はしている」と答えた人が最も多く、46.5%だった。一方で20.3%が「全くしていない」と答えている。
理想は普段から災害に備え、定期的に防災バッグを見直すことだが、ハードルが上がりすぎないように自分ができる範囲で始めることも大切。「もしも」のときのために、可能な範囲で準備しておきたい。
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(文/Sirabee 編集部・二宮 新一)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)