表示しないと罰金6000円。小さくて頼りになるこれ、用意しておいて

「車載義務はないけれど、表示義務がある安全アイテムはな〜んだ?」。もし表示しなかった場合は「故障車両表示義務違反」となり、普通車と二輪車で6000円、1点減点となるのです。

2024/08/21 18:00

GIZMODO

ギズ転載
Photo:Yohei Arai

2023年9月21日の記事を編集して再掲載しています。

9月21日から「秋の交通安全運動」がはじまります。この時期はより一層、交通安全・安全運転について意識を高めたいところ。そんなときにぴったりのナゾナゾ(?)をひとつ。

「車載義務はないけれど、表示義務がある安全アイテムはな〜んだ?」。ヒントは赤くて、三角で、反射して、故障車の近くでよく見かけるアレ……そう答えは「三角表示板(停止表示器材)」。

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Image: amon
 

意外ですが、三角表示板(※)に車載義務はないのです。つまり、車に積んでいなくても車検OK。なので三角表示板を標準装備する車種は少なく、ほとんどがオプション扱い。オプションでつけるかカーショップで後から購入するしかないのです。

なのに、表示義務はある。高速道路上で故障や事故で停車した際には、50m以上後方に後続車から見えるように設置しなければならないのです。もし表示しなかった場合は「故障車両表示義務違反」となり、普通車と二輪車で6000円、1点減点となるのです。車は止まるは、キップは切られるはで踏んだり蹴ったりですよね。

※三角表示板については道路交通法施行規則の「第二章の六 停止表示器材の基準」にて定められています。

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あまり知られていないのですが、実はこの三角表示板、ほかのアイテムでも代用できるのです。法律上「停止表示器材」は反射式の「三角表示板」と灯火式の「停止表示灯」の二種類。後者の停止表示灯は、昼夜問わず後方200mの距離から確認できること、灯火色は紫、点灯式等のレギュレーションがあります。

このレギュレーションに沿って商品化されたLEDアイテムがカー用品メーカーのエーモン工業から登場した「パープルセーバー」なのです。


 


 

小ぶりなサイズ感と頼りになる長時間点灯

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実際に触れてみて感じたポイントは三つ。一つ目はサイズ感。サイズはわずか縦:123mm×横:64.5×幅:33mm。手に取ってみると、写真でイメージするよりもずっとコンパクトなのに驚きます。スマホよりも小さく、ちょっと大き目のモバイルバッテリーといった雰囲気。手のひらにすっぽり収まるサイズです。

これなら車のグローブボックス、ドアポケットに入れていても邪魔にならなさそう。上下がラバー製の防水カバーになっていて、下部の防水カバーを外して、単四電池を四本入れます。上部のカバーを押し込めば紫LEDの点滅が始まるという簡単設計。連続点灯は5時間なので、トラブル発生時から事後処理までしっかりと点滅してくれそうですね。


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車のルーフに設置するだけ

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二つ目のポイントは設置のしやすさ。万が一、高速道路上で停車することになった場合、路肩であっても、時速100kmを超える速度で車が走るなか、50mも歩いて三角表示板を設置するのは決死の覚悟。

磁石式のパープルセーバーは、窓から手を出してルーフに設置するだけなので、安全性が非常に高いのがポイント。車外に出る必要がなありません。

実際に車で試してみましたが、パープルセーバーを取り出して点灯ボタンを押し、ルーフに設置するまで、わずか3秒程度。取り出しやすさを考えると、運転席側のドアポケットがオススメ。ルーフに設置するときに、LED部分をしっかり後方に向けるのがポイントです。


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半端ない視認性

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三つ目は視認性。道路交通法で定められている停止表示灯の基準は「昼夜問わず200mの距離から点灯を容易に確認できるもの」。その点、パープルセーバーは非常に視認性が高く、夜間だと800m先、昼間でも300m先からでも確認できるとのこと。

実際に昼間、夜間と試してみましたが、晴れた日の昼間でもかなりの視認性があり、夜になると周囲が明るくなるくらいの光量。実際に800m先から見えるかどうかは確認できませんでしたが、見通しのいい場所ならばかなり遠くからでも認識できそうです。

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結論。このパープルセーバーは三角表示板と比べて、コンパクトで何より安全。価格は3000円弱と三角表示板と比べると若干値が張りますが、メリットを考えるとコスパは圧倒的に高い!といえるでしょう。

ちなみにエーモン工業株式会社のサイトをみたところ、社名の由来は「いいもの(良い物)=ええもん 」とのこと。なるほど、確かにこのパープルセーバー、かなりエーモンです。

Photo: Yohei Arai

ギズモード・ジャパンより転載

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(取材・文/GIZMODO

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