『ライオンの隠れ家』10話 待っていたライオンとの日々が戻るも… 洸人の表情に視聴者「泣けてきた」
本当の"相手のため"って何? 主人公の言葉と考えさせられる結末にわかるの声多数。
13日放送のドラマ『ライオンの隠れ家』(TBS系)10話「最大の嵐…愛の掛け違い」。紆余曲折を乗り越え、久しぶりに訪れた家族の平和な時間。のはずが、どことなく気分が晴れない様子の主人公に、視聴者からは共感を呼んだようです(ネタバレを含みます)。
■間違った”家族のために”
祥吾(向井理)のもとにいる愛生(尾野真千子)と愁人(佐藤大空)を助けられなかったことを後悔していた洸人(柳楽優弥)でしたが、愁人のぬいぐるみに入っていた盗聴器のことを思い出し、柚留木(岡山天音)に連絡します。ぬいぐるみの位置情報が橘家から動かないことを不審に思った2人は、落ち合うことに。再び確認すると、ぬいぐるみはどこかへ移動しているのに、愛生の声が聞こえないことに気付きます。橘家には柚留木が、ぬいぐるみの場所へは洸人がそれぞれ急ぎました。
ぬいぐるみが止まったのは、人気のない山の中。会社でも親族間でも居場所をなくした祥吾が、愁人をここまで連れ出したのでした。
嫌がる愁人の手を引っ張ってさらに奥へ行こうとするところに駆けつけた洸人は、なんとか祥吾の手を引き離します。洸人のこの行動に、「僕の子どもです。あなたには関係ないだろ」と言い放った祥吾。さらに、”家族のために全部”やってきた、あなたには到底わからない、と。
しかし洸人は、「わかりたくないですよ」「きっと僕も同じ間違いをしてるのかもしれません」と反論。相手のためと言いながら結局は自分のために相手の自由を奪うこと、そしてそのことに気付かないままでいてはいけないこと…。
そうして再び見た愁人の顔に涙が流れているのを見た祥吾は、何も言えず、洸人と共に離れていく愁人をただ見つめるしかなかったのでした。
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■ライオンが帰ってきた
橘家に監禁されていた愛生は柚留木によって救出され、祥吾は逮捕。事件は無事に解決し、これからは愛生と愁人は小森家で暮らすこととなりました。
久しぶりに愁人に再会した美路人(坂東龍汰)は大喜び。以前と同じようにみんなで公園に行ったり、食卓を囲んだりする日々が戻ってきたのです。
愛生が家事を率先して引き受け、美路人も1人でできることが増え、洸人には自由な時間が増えました。朝のバタバタに追われなくなることや寝坊して1人でカップラーメンを食べること、同僚とお酒を飲むこと、そのどれもが長い間洸人にはなかったもので、つまり美路人との生活を守るために忘れていたものでした。
しかし、ずっとほしかった自由を手に入れ平和な毎日を取り戻したのに、なぜか洸人は浮かない顔をしていて…。
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■”誰かのために”を失った洸人
ある日、洸人は美路人の迎えに現れませんでした。電話も繋がらず、不安になりながら帰宅すると、洸人は家にもいなかったのです。
放送後、SNSでは、意外な反応が。
「ひろと、自分の存在意義がわからなくなっちゃったのかな。兄弟児としてずっと生きすぎていたから。自分が必要とされない状況に戸惑って、家出た??」「みっくんから開放されて嬉しい反面みっくんと生活することが洸人の生きがいというか生活の支えになってたのかもしれない」「洸人が自分を軸にして生きてこなかったから頼られなくなった時点で自分自身の存在意義がなくなってどうしたらいいのか分からなくなるの泣けてきた」。
暗い表情を浮かべていた洸人の本当の気持ちはまだ明らかになっていません。しかし、すべて行動の理由が”誰かのため”になっていた洸人もまた、祥吾への自分の言葉がブーメランのように刺さってしまったのかもしれません。洸人は、最後にどんな答えを出すのでしょうか?
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(文/Sirabee 編集部・福野 エリカ)