フジテレビ記者会見で“現場が静まり返った瞬間” フジ社員が怒りの訴え「社員として愕然とした」
フジテレビ記者会見に出席した同社の記者。質問を開始すると経営陣は顔を強張らせた。
フジテレビが約10時間に渡って行った27日の記者会見。ヤジが飛び交う紛糾状態の中、会場の空気が一気に静まり返る一幕があった。
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■10時間超えの質疑応答
2023年6月に発生した元タレント・中居正広氏(今年1月23日に引退発表)の女性トラブルに、フジテレビ社員が関与していたと報じられ、急遽開かれた今回の記者会見。
冒頭、一連の騒動の責任をとる形でフジテレビの港浩一社長と嘉納修治会長が辞任を発表。その後の質疑応答では、被害女性のプライバシー重視のためフジテレビ側が歯切れよく回答できないシーンが多く、会見終了時間は深夜2時20分過ぎまで(合計約10時間20分)と押しに押しまくった。
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■フジテレビ社会部記者の質問
ヤジの声飛び交う紛糾した会場内で、その空気が一瞬にして静まり返った瞬間があった。開始から約4時間20分後に指名されたフジテレビ社会部男性記者からの質問だ。
「日頃、たくさんの企業や個人の不正、疑惑について厳しく追及させて頂いておりますので、本当にこういうことになって申し訳ない。少しでも事実関係の解明に役に立てばということで質問をさせていただきます」と前置きをした上で、「皆さんが一番知りたいと思っていらっしゃることは、港社長が女性の『誰にも知られずに(解決したい)』という気落ち、プライベートでの領域を盾にして、情報隠蔽をしているんじゃないか、ということに尽きると思います」とまとめると、会場中の注目が同記者に集まった。
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■「私は社員として愕然とした」
同記者が違和感を抱いたのは、女性トラブル認知と情報共有のタイミング。
トラブル発生直後、港社長が状況を把握していたにも関わらず、被害女性のメンタル維持と現場復帰を理由に、社内で一切共有してこなかったという点だ。
その点について、「私は社員として愕然とした」「コンプライアンス委員会のトップである遠藤(龍之介)副会長に話を共有していなかったということは不可解」と怒りを滲ませながら吐露した同社社会部記者。
この問題点について、遠藤副会長はトラブルを認知したのは昨年12月として、「やはり(私に)共有すべき問題だったと思います」と回答している。
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■「大きな問題だと思っています」
続いて同記者は自社のトップである港社長を追及。
「身近にいる遠藤副会長に(話を)上げられなかったという裏には、隠したいこと、守りたいものがあったのではないか。(トラブルに関与したと報じられた)A編成幹部は社長とも懇意。示談が過ぎれば、無きものにしたいという思いがなかったのか」と声を上げる。
一瞬、顔を強張らせた港社長は「守りたいとか、隠したいという気持ちはありませんでした。そしてAが関与しているのではないかという可能性を知ったのは、昨年の夏以降。そういう要素が入る余地がありませんでした」「結果的に社内でガバナンスが効かなかったことは大きな問題だと思っています」と回答。
もう一問質問しようとしたところで、司会者の制止を受け、同社記者は席についた。
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(文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)