氷点下のバイクから生えた謎の結晶、その正体にゾッとした… 有識者は「非常に危険」と警鐘
氷点下の寒さの中、一晩放っておいたバイクに異変が。変わり果てたガソリンの姿に「初めて見た…」と、どよめきが起こっている。
■石油連盟は「ガソリンは凍らない」と断言
まずは「石油連盟」に、今回の現象について話を聞いてみる。
すると、同連盟の担当者は「写真を見ただけでは、責任ある回答はできかねます」と前置き。続けて、「気温が氷点下となる時間帯もあったとのことでしたが、ガソリン単体では、氷点下前後の温度では凝固しません」と、断言している。
その詳細について、「JIS規格で定められているものではございませんが、製品データシートなどの資料によれば、自動車用ガソリンの凝固点は-40℃以下とされております」「もちろん『以下』ですので、-40℃で凍る、という意味ではありません」と、補足してくれた。
そのため、今回誕生した結晶は「ガソリンそのもの」ではなく、漏れたガソリンの気化熱により凝固した「周辺の水分」を多く含んでいるのではないだろうか。
石油連盟の担当者も「ガソリンが漏れているという前提条件であれば、こちらの物質に漏れたガソリンが混入している可能性がございますので、安全を確認するのであれば、漏れたガソリンをきちんとふき取ったうえで、バイクを整備に出された方がよろしいと思います」と語っていた。
関連記事:和田アキ子、50年前のオイルショックに現在を重ねる 「繰り返してんなぁ」
■日本二輪車普及安全協会は「危険な状態」
インパクトの大きい「謎の結晶」に目を奪われてしまいがちだが、そもそも「ガソリン漏れ」は、非常に危険な状態である。
一般社団法人「日本二輪車普及安全協会」は今回の写真を見て、「このような状態でバイクを発進させた場合、ガソリンに引火してバイクが燃える危険性があります」と、分析する。
こちらを踏まえ、「ガソリン漏れの状態では引火して危険があるため、定期的な点検が必要です」と、日頃からの点検の大切さについて語ってくれた。
昨晩もかなりの寒さだったため、またどこかのバイクに「ガソリンの花」が咲いているかもしれない?
関連記事:ガソリン値上げで気になる「車の燃費を良くする方法」 荷物を積む時に…
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
・合わせて読みたい→ガソリン値上げで気になる「車の燃費を良くする方法」 荷物を積む時に…
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)