わずが6%しか知らない、電池の単位に「単」がつく理由 この呼び名は日本だけ?

乾電池が発明されるまでは「液体電池」が用いられていた。

2025/02/16 14:00


単3電池と懐中電灯

一般家庭で使う「電池」にもそれぞれに種類・規格がある。最もよく使うのが“単3電池”かと思われるが、この“単”とはどういう意味だろうか。



■電池の呼び名に「単」がつく理由

Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女731名を対象に実施した調査では、全体で6.2%の人が「単1、単2など電池の呼び名に単がつく理由を知っている」と回答した。

単1、単2など電池の呼び名に単がつく理由を知っている

なお男女別に見ると、男性は8.7%、女性3.8%という結果になっている。


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■電池の“単”は「単位電池」のこと

単1、単2などの「単」は「単位電池」のことで、「1つの電池」であることを表している。以前は電池を何個かまとめて1つの強い電池を作っていたそうで、単1、単2などと正式に呼ばれるようになったのは1942年からだと言われている。

「単1形~単5形」の呼び名を使っているのは日本だけで、アメリカでは「D、C、AA、AAA、N」、国際規格(IEC)では「R20、R14、R6、R03、R1」で表される。

これは、単1形~単5形までの呼び名だが、電池の種類を表す記号にはほかにもいろんな種類がある。


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■記号によってわかる電池の種類

例えば「LR20」という表示があった場合、電池系記号が「L=アルカリ」、形状記号が「R=円形、ボタン形、コイン形」、寸法数字が「20=単1形」であることから、単1形のアルカリ乾電池であることを示している。

電池系記号がなければマンガン乾電池、「B」はフッ化黒鉛リチウム一次電池、「C」は二酸化マンガンリチウム一次電池、「E」は塩化チオニルリチウム一次電池、「F」は二硫化鉄リチウム一次電池、「P」は空気亜鉛電池、「S」は酸化銀電池を表す。

また、形状記号には円形を表す「R」のほかに、角形や平形を表す「F」があり、Rの寸法は高さと直径、Fの寸法は高さ、幅、奥行きが決まっている。


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■乾いた電池だから「乾電池」

ところで、そもそもなぜ「乾電池」という名称になったのか。乾電池が発明されるまでは、液体式の「ダニエル電池」が使用されていた。しかし、ダニエル電池は手入れが必要で持ち運びにも適さず、冬場は凍結してしまうなどいくつもの欠点があった。

そこで、世界各国で液体式ではない電池の開発が行われ、日本では明治20年(1887年)に屋井先蔵(やい・さきぞう)が、海外ではドイツのガスナー、デンマークのヘレセンが1888年に「乾電池」を発明。

それまでに使われていた液体電池に対して、乾いた電池だから「乾電池」と呼ばれたということのようだ。彼らの発明によって電池は使いやすくなり広く世の中で用いられるようになっていったのだ。

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(文/Sirabee 編集部・蒼羽 結

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年10月8日~2024年10月13日
対象:全国10代~60代男女731名 (有効回答数)
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