「治療に耐える 1 年より、最高に楽しい半年を…」 残された時間の過ごし方を考えさせられる作品が公開
オスカーノミネート俳優の夫婦が紡ぐ命の選択 『We Live in Time この時を生きて』が6月6日公開。

生きられる時間が、あと少しだと宣告されたら?
この「余命わずかなことがわかった時、人はどう生きるか」というテーマは、ヒューマンドラマの王道といえます。
ですが、少し変わった角度から人生を見つめた『We Live in Time この時を生きて』が、6月6日より公開。フローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドが演じる夫婦の姿から、その「選択」について考えてみましょう。
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■実力派が織り成す夫婦の物語

フローレンス・ピューといえば、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で四姉妹の中で一番活発な四女を演じて、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた実力派。
その夫役のアンドリュー・ガーフィールドも、同じくアカデミー賞にノミネート経験があり、演劇のアカデミー賞ともされるトニー賞で主演男優賞を受賞しています。
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■余命宣告を受けた時の選択は

その演技派ふたりが夫婦に扮する『We Live in Time この時を生きて』は、実にリアル。ふたりが本当にいまこの時を生きて存在するかのように、きめ細やかな感情を丁寧に表現しています。
ピュー演じるアルムートは、一流シェフとして働いていましたが、がんが再発。医師から厳しい状況だと告げられます。特にこの時一緒にいた、ガーフィールド扮する夫トビアスの表情が秀逸。ショックを受けつつ、妻を励まそうとする複雑な気持ちが、手に取るようにわかるほど。
ですがアルムートは、「苦しい治療に耐えるだけの 1 年間より、最高に楽しくて前向きな半年間を過ごしたい」とトビアスに告げるのですが…?
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■闇と対峙するのに必要なもの

人は誰でもいつか死を迎えますが、本作のメガホンを取ったジョン・クローリー監督は、かえってこの二人は意識的に生きる、つまり死に至るプロセスを自ら選ぶという意思が高まっていくと語ります。その姿勢が、「人生の闇と対峙する」のだと。
避けられない「闇」は、別の方向から見れば、「光」になるのかもしれません。先にあの世へいってしまう可能性の高いアルムートの選んだ道は、はたして残される家族にとって、「闇」ではなく、「光」の記憶になるのでしょうか?
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『We Live in Time この時を生きて』
6月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
公式サイトはこちら!
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(文/Sirabee 編集部・尾藤 もあ)