滅多に泣かない人達に「さすがにこれは泣いた」というエピソードを聞いてみた
「久しぶりにアメフラシ食べたい」と、友人が突然言い出した。筆者は耳を疑ったが、確かに “アメフラシ”と確かに言っていた。聞くと、その友人は島根県の隠岐の島出身で、そこでは“アメフラシ”を食べることがあるらしい。
アメフラシといえば、幼い頃に海で発見してはひっきりなしにつついていた(アメフラシさん、すいません)。つついたことがある人は知っていると思うが、不意に刺激を加えると紫だか白だか、よくわからない色の液体を出す。人間の場合、これは涙に値するのだろうか? 不意に思わず泣いてしまった、みたいなものなのか…? では、つつくという刺激に変わるものは、人間にとってどんなものがあるのだろう? と、友人の話を聞き流しながら疑問に思った。
そこで今回、しらべぇ編集部では、「めったなことでは泣かないが、さすがにこれは泣いてしまった」という経験をしたことがある人に、そのきっかけとなった出来事を聞いてみた。まとめたものを一部紹介しよう。
●現実の出来事で涙…
「卒業式で、ヤンキーの人が泣いているのを見たとき」(20代男性)
「2011年の地震のとき、台湾からの義援金の早さに心打たれて泣いてしまった」(40代女性)
「葛西紀明さんがソチオリンピックで銀メダルを取ったとき」(30代女性)
感動的な時事ネタや結婚式、卒業式といった行事で泣いてしまったという声は比較的多く寄せられた。ヤンキーが泣いている姿に感動…という現象は、普段は悪キャラだが、たまに良い人のような一面を見せたときにグッとくる、あの「ジャイアン映画版の法則」に近いものだろう。
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●まさに名作!
「ドラえもんのおばちゃんの思い出という作品を見たときに、亡くなっていないが祖母のありがたみを改めて実感した」(20代男性)
「クレヨンしんちゃんの映画で号泣した」(40代女性)
「映画『おくりびと』で、主演の本木雅之さんが淡々と葬儀に関わる仕事をしている後ろ姿を見て、妻役の広末さんが心を打たれていく様子に…」(30代男性)
「火垂るの墓は6回ぐらいみていますが、毎回泣いてしまいます。節子のセリフ・言い回しがかわいく、切ない」(20代女性)
「私の頭の中の消しゴムという映画。アルツハイマーになってしまった彼女に献身的につくす彼が感動的だった」(50代女性)
映画やアニメなどのフィクションでも、自分の境遇に近かったり思い入れが深かったりすると思わず泣いてしまう人も少なくないようだ。映画館では絶対に泣かない主義なのに涙が…という、感動負けをした人も見られた。
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●恋愛関係は心に響く…
「一緒になれないとわかっていながらも恋に落ちてしまった。不倫の恋を諦めたとき…」(30代女性)
「退職した日に、片思いしていた彼がサプライズで来てくれたこと」(20代女性)
「30年ぶりに会いたい人に会えたとき、胸が締め付けられ、自然と涙がこぼれた」(30代男性)
「2年も好きだった人が私から離れていった。しかも元カノに奪われた」(20代女性)
恋愛関係での涙の体験談は、比較的女性から多く寄せられた。女性にとって、好きな人の行動というのは、いいことでも悪いことでも心身への影響力がかなり大きいと言えそうだ。
涙を流す要因は、どこに転がっているかわからない。泣く予定じゃなかったのに…カッコ悪いな…と思うところもあるかもしれないが、泣くという行為は、ストレス解消などの健康効果も期待されている。最近泣いてない人は、思わず泣いてしまうような刺激を自ら探してみるのもいいかもしれない。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年11月14日(金)~11月16日(火)
対象:全国20代~60代の男女1500名
(文/しらべぇ編集部・八木彩香)