自分の身は自分で守る! アジアで急増の「格闘技女子」
女性からパンチをもらったら最後……
「男女平等」が叫ばれて久しいが、実際にそれは達成されているのだろうか? たしかに今でも、政治家による女性蔑視発言がしばしば取り沙汰されている。また、「女性は専業主婦でいるのが一番だ」と公言する論客も存在する。
だがそれでも、男性より強い女性は存在する。「男は女にフィジカルで負けることはない」というのは思い上がりで、時としてそれは大恥を生むことになるのだ。
■男にパンチを食らわせたことは?
しらべぇ編集部では、全国の女性に対して「男性の顔を殴ったことがあるか?(平手打ちは除外)」とアンケート調査を実施した。
結果、全体の4.1%の人々が「ある」と答えた。やはり決して多くはない数字だが、それでも拳で男性に立ち向かった女性は存在するようだ。
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■女性も自衛しなければ!
こうした意味での「強い女性」は今、あらゆる国で評価されている。たとえばインドを中心とした南アジアとASEAN諸国では、女性向けの格闘技セミナーが急速に普及中だ。
これは2012年12月のニューデリー集団暴行事件がきっかけである。これはインドの首都ニューデリーで、医大生の女性が6人の男にレイプされ死亡してしまったという事件だ。
鉄パイプを女性器の中に押し込むなど、あまりに悲惨な事件だったためインドはおろか世界中の新聞に事の詳細が大きく掲載された。
この事件がきっかけで、「女性も自衛できるだけの力を持っていなくては」という風潮が生まれたのだ。
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■開明的なインドネシアのマット界
インドネシアはインドとは距離があり、国民の宗教構成もまったく異なる。だが先述の暴行事件は、インドネシアでもセンセーショナルに報道された。
インドネシアの国民は、その9割がイスラム教徒。こうした国には男女同権の発想がないのでは、と思われがちだ。だが実際は、都市部の市民を中心に夫婦共働きや女性の社内出世が当然になりつつある。しかもインドネシア市民は、かつて女性大統領をも生み出した。
だからこそ、この国では女性向け格闘技セミナーが即座に根付いた。
インドネシア・マット界の重鎮が、そもそもリベラル的な家庭出身の人物だということもある。「女に格闘技は教えない」という態度は微塵もない。むしろショッピングモールの1階フロアで、女性対象の護身術講座を開催してしまうほどだ。
男女参画についての議論はいろいろあるだろうが、世界の女性は日に日に、肉体的に強くなっていると言っていい。世の男性は、彼女たちをあまりナメてかからないほうが得策である。
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の女性677名