「成人向けゲーム」のライター女子に聞いた創作の裏側
アダルトゲームを制作する女性は…。
人によっては一生関わることのないコンテンツであり、しかし、人によっては人生観が変わったとまで言わしめるコンテンツ。それがアダルトゲーム(通称エロゲ)である。
基本男性向けのものが多いため、クリエイターたちも男性だと思われがちだが、案外、女性もいる。しらべぇ取材班は、20代の女性ライターに話を聞いた。
■どういう流れで働き始めたの?
「もともと物を書く仕事に就きたいなって思って、そういう専門学校にいたの。そしたら、今働いてるメーカーからインターンのお誘いがあって、そのままの流れで今もやってるのね。
今4年目だけど、やっと仕事が面白くなってきた。正直、自分が作ったシナリオをエロいって言ってもらえるとすっごく嬉しい。それが原動力になってる。
いわゆる萌えゲーじゃないから、キャラクターが可愛いみたいなのはなくて、ド直球な反応ばっかりだけど、それを聞いたらガッツポーズしちゃう」
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■女性の比率って?
「まったくいないわけじゃないよ。男性と女性の比率は8:2ぐらい。もちろん、女性が2ね。女性向けならライターも女性の比率が大きくなるけど、あたしがいる会社は男性向けが多いからね。
ただイラストを描く人は女性が多いの。だから、完全に男性だけって職場は少ないんじゃないかな」
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■ゲームつくりのために努力してることは?
「最近はM男向けのエロゲを作ってるんだけど、女王様のインタビューを読みふけったりトークショーに参加したり、そっち系の趣向のAVを観たりマンガを読んだり、あとM男の体験談ブログを見てる。そうやって理解を深めてるの。
お客さんに本物が多いからさ。そのニーズに応えるために、真面目にリアリティを追求してるのよね。それ系のグッズの通販サイトを一日眺めていることもある。
元々、あたしはMっ気が強かったんだけど、今の仕事の影響でSに目覚めちゃった。この仕事はすればするほど、自分の経験値がどんどんたまってレベルアップするんだよね」
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■労働環境は過酷?
「仕事自体は朝9時半から夜6時半までで納期が近いと2時間ぐらい残業が増えるサイクル。でも給料があんまり高くないのが辛いかな。10万以上で20万には全然届かないって感じ。
作品が爆売れしたらボーナスはあるけど、あんまり期待はできないよね。まあ、普通のしがないサラリーマンと思ってもらえればいいかな」
成人向けゲームのライターの、性への探求心やこだわりは本物であることがわかった。ゲームを愛する人は、安心して楽しんでいただきたい。
(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ)
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)