「子供の騒音で建設断念」はウソ?市川の保育園予定地は危険な場所だった
千葉県市川市の保育園建設予定地が、住民による「子供の声がうるさい」といった苦情で開園断念したという報道が、大手ニュースサイト『ハフィントンポスト』や『ビジネスジャーナル』などで報じられ、大きな話題になった。
これだけ見ると「また住民のワガママか…」となる内容だが、ハフィントンポストに気になる一文が懸かれていた。
それは、「予定地に面する道路が狭い」ということである。
車を使う人ならすぐに分かると思うが、狭い車道に面した建物は見通しも悪く、飛び出すことの多い児童が通う場所には向いていない。
もしかすると子供の声以前に、この保育園予定地は幼い子供を通わせるにはまったく適していない場所ではなかったのだろうか?
予定地が危険なのであれば、住民から反対されて当然である。いったいどんな場所に保育園を建てようとしていたのか、見に行ってみると衝撃の事実が発覚した!
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■自動車がすれ違えない狭さで「両方通行」
まず保育園予定地の前の車道を見ていただきたい。ここは幅3メートルあるかないかの、非常に狭い道である。
「スピード落とせ」の看板もあるように、徐行しないと危険な場所だ。さらにここは驚くことに、一方通行ではない。
記者の車(中型のSUV)を置くと分かりやすいと思うが、横にそれて回避することもできないため、ぶつかる状態になったらバックして戻るしかないのだ。
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■住宅街にしては交通量も少なくない
さらに横にはアパートもあり、ここから自転車、バイクなどが出てくる可能性もあるため、自動車以外とのトラブルになる危険性もある。
また、5分ぐらいの撮影時間中にタクシー1台、乗用車2台が通ったため、交通量も多いと思われる。
保育園予定地の看板もあり、ここが建設中止になった場所で間違いないようだ。
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■保育園を建てるには危険すぎる場所
見た結果としては、ここは騒音以前に保育園を建設する場所としてはあまりに危険すぎると感じた。
ネット上では、この建設予定地に対して
「騒音による反対で建設中止になった」
「道路が危な過ぎて建設中止になった」
と二つの意見が分かれているが、どちらが正しいにせよここが保育園を建てるには危な過ぎる場所というのは変わらない。車社会の千葉県であの場所に保育園を建てたら、迎えに来る親たちの車で大渋滞になることは容易に想像できたはずだ。
また、この周辺はもともと道が狭く、一定の時間帯に交通量が多くなると事故も起きやすくなる場所である。実際に建設中止になった理由は不明だが、市はまず「子供の安全」を念頭に置いて建設許可を出すべきだったのではないだろうか。
(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)