栗きんとん・海老・伊達巻・ローストビーフ…おせち料理に欠かせぬ人の割合は?

2014/12/29 09:00


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日本の伝統的な正月文化のひとつ「おせち料理」。最近はネット通販なども増えてきて、準備も随分と楽になってきました。しかし、なかには「おせち料理を何故食べるのかが分からない」と疑問に思っている人も少なからずいることでしょう。


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■そもそも「おせち料理」は年に5回あった?

おせち料理は、元々は五節句に朝廷で行われる「節会(せちえ)」という宴会で提供されていた料理。五節句とは、人日(1/7)・上日(3/3)・端午(5/5)・七夕(7/7)・重陽(9/9)という、5つの季節の変わり目にあたる祝日のこと。いまでも5月5日は“端午の節句”と言います。

この風習、元は中国から来たもの。奇数の重なる日に邪気を祓う行事が行われていて、それが日本に伝わり形を変え、最終的に江戸時代に幕府が定めた祝日になったのです。1月1日の元日は、奇数が重なる最初の日であり、さらに1年の始まりの節目であることから、五節句とは別に祝われました。これが、現在お正月におせち料理を食べる理由といえるでしょう。

また、おせち料理は12月31日の大晦日に“歳神様”を迎えるためにお供えとして用意するもの。年が明けたら、神様からのおさがりとして家族で食べるのです。

そして、年明けからの三が日の期間中は、神様がいるため台所に入って料理をしないという風習もあります。そのため、お供え物として家族が三が日過ごせる量を用意した後に、それを年明け以降戴く流れになったそうです。


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■4つの食材をピックアップして調査

今回は、数あるおせち料理のなかから、独断で4つの食材を選び、アンケートサイト「マインドソナー」を使って505人を対象に意識調査を実施しました。(調査期間:2014年12月11日~2014年12月14日)

Q.おせち料理に「栗きんとん」が無いのは許せない?

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・YES:42.4%
・NO:57.6%


Q.おせち料理に「海老」が無いのは許せない?

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・YES:41.0%
・NO:59.0%


Q.おせち料理に「伊達巻」が無いのは許せない?

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・YES:37.6%
・NO:62.4%


Q.おせち料理に「ローストビーフ」が無いのは許せない?

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・YES:25.7%
・NO:74.3%

この4つの中で、一番人気、最も欠かせないと思われているのは、栗きんとんでした。

おせち料理に使われる栗きんとんは「栗金団」と書き、室町時代の頃からある岐阜県発祥の「栗金飩」という和菓子とは違うもの。現在の金色に輝く栗金団は、明治時代頃から普及したものといわれています。商売繁盛・金運アップなどの意味が込められています

次に人気が高かったのが、海老。こちらは古くから縁起の良い食べ物とされています。海老の腰が曲がっていることから「腰が曲がるまで生きられるように」という長寿の意味合いが込められています

伊達巻の由来は、ひらめのすり身を混ぜて作る「平玉子焼」を伊達政宗が好んで食べたことから「伊達焼」と呼ばれ、それを巻いたことから「伊達巻」となったとする説。そして、江戸時代に長崎で広まった「カステラかまぼこ」が江戸に伝わった際、おしゃれな人達=伊達者が着ていた反物に似ているから呼ばれるようになったとする説など、諸説あります。

最後に、アンケートで4人に1人が欠かせないと答えた「ローストビーフ」。元はイギリスの伝統的な料理のひとつ。かつて日曜日に牛をまるごと焼く「サンデーロースト」という習慣があり、残ったお肉は日持ちがするため、翌日以降も食べていたそう。

現在でも日曜日にローストビーフを焼いて、月曜日に残りを食べる習慣は残っています。この文化が日本のおせち料理と親和性が高かったことから、よく見かけることになったと思われます。

いかがでしたか? おせち料理の様々なトリビア。ぜひ正月の話のタネにご活用ください。

(文/しらべぇ編集部・常時系

豆知識トリビア正月おせち料理
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