将棋電王戦は棋士が完敗 雪辱を期して羽生名人が出陣へ
現役最強棋士の羽生の参戦に、思うことはそれぞれのようだ。
21日から2日間、比叡山延暦寺で人間代表の山崎隆之八段とコンピューター代表のPonanzaが将棋で対局する「将棋電王戦二番勝負」の第二局が行なわれ、118手でPonazaが勝利。これで対戦成績を2勝0敗とし、勝ち越した。
対局後の記者会見では、谷川浩司日本将棋連盟会長が「棋士側の完敗」を口に。人間が「チャレンジャー」となることを認めざるを得ない結果になった。
■いいところなく完敗
第一局の雪辱を期して対局に臨んだ山崎八段は、事前研究を元にした対Ponanza用の作戦を採用せず、自分の納得できる持ち味の自由な戦型を選択。
しかし、終始劣勢を強いられる展開になり、中盤からジリジリとリードを広げられ、投了。ほとんどいいところがなく、完敗だった。初日の来場者数が85万人を記録するなど高い注目を集めていたが、人間側にとってはかなり厳しい現実をつきつけられた形である。
対局前の調査でも7割がPonanzaの勝利を予想していたが、残念ながらその下馬評を覆すことができなかった。
関連記事:コンピューターか人間か!将棋電王戦を勝つのはどっち?
■羽生善治名人が28日開幕の叡王戦に参戦
電王戦終局後の記者会見では、来年の電王戦出場者を決定する「叡王戦」の開催と出場者が発表になり、前年度辞退の羽生善治名人がエントリーされていることが明らかになった。
9日の記者会見で対コンピューター戦について「近々なんらかの発表があると思います」と話していた同氏だが、その真相は挑戦者を決定する棋戦への参加だったわけだ。
叡王戦は28日から開幕し、段位別に予選を行なう。そしてそれを勝ちぬいた者が、決勝トーナメントに進出。上位2名が決勝三番勝負を行い、人間の代表者を決定する。
羽生名人は現役最強棋士で、現在四冠王であることから優勝にもっとも近い存在。山崎八段が完敗だっただけに、「羽生にリベンジしてほしい」と考えている人は多い。
関連記事:マツケン主演映画で人気上昇?将棋を愛する人の『魅力』に迫る
■ファンからはさまざまな反応
電王戦の結果や羽生名人の叡王戦参戦について、ファンに聞いてみると…
現役最強棋士の羽生の参戦に、思うことはそれぞれのようだ。
(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
対象:全国20代~60代の男女1,348名(有効回答数)