チョメチ○メにチン○ン?横浜中華の迷店『三陽』は下ネタ満載
毛沢東もビックリ、楊貴妃も腰抜かすギャルのアイドル、ジンギスカンもいきり立つぼくちゃんのアイドル…こんなことを書かれた看板を見つけたら「何これ?」といぶかしむ人も多いだろう。
しかし、じつはこれ、れっきとした中華料理店の看板なのだ。前述の枕詞には、餃子、チンチンラーメン、チョメチョメラーメンと、下ネタ…もとい、なんとも趣がある料理名が後に続く。いったいどんなお店なのか。
■店の名は「三陽」
デートスポットとして有名なみなとみらいから桜木町を挟んだ逆方向に、横浜屈指の飲み屋街、野毛がある。この看板を掲げた迷店『三陽』は、そこに店を構え40年以上という歴史を刻んできた。
多くのファンに支えられ、2016年現在、本店、御用亭、村役場の3店舗を経営。地元のみならず、市内、市外からも連日お客さんが殺到する人気店だ。
個性的なお店が多い野毛の中でも、圧倒的外観。これでもかと主張する「チンチンラーメン」とはどういうものだろう。しらべぇ取材班は本店に突撃した。
■「チンチン」一丁!
こじんまりとしているが活気のある店内。謎の毛沢東語録や熟女サワーなど豊富なメニュー、注意書きなど張り出され、店内を見ているだけで目が楽しい。
同店の看板メニューであるチンチンラーメンと餃子を注文。女性店員が厨房に向けて「チンチン」と叫ぶ姿はなにかこみあげてくるものがあった。
こちらが楊貴妃も腰抜かすギャルのアイドル「チンチンラーメン」と毛沢東もビックリ「餃子」。
単品だと700円と400円で1100円だが、セットだと1000円。伝票に走り書きで「チンチンセット」と記されていたのが視界に入った。
チンチンラーメンはニンニクの効いた塩ベース。あっさりしているがかなりニンニクの風味が強い。麺の上には、ニラと玉ねぎ、豚肉を炒めたもの。麺と一緒に食べ進めると、さまざまな食感が合わさる。
餃子はカリカリに焼きあがっており、餡が詰まっていて肉肉しい。小粒だが満足感が強く、こちらもニンニクが効いていた。
外観やメニュー名であなどることなかれ。どちらも、ほかのお店では食べられないオリジナルティがある味。クセになるファンも多いと聞くが、それもよくわかる。
■なぜ、チンチンなの?
ラーメンをいただきながら、なぜチンチンラーメンと言うのか、店長のなま倉健さんにお話を聞いた。
「ニンニクとニラで元気になるから、チンチンラーメン。普通にニンニクラーメンとかだとつまらないでしょ。チンチンラーメンをお客さんに出すと、別の女の子のお客さんがラーメンを覗いてくるんだよ。何が入っているのかな、ってね」
といたずらっぽく笑ったあと、本当は店長が三河(愛知県東部)の出身で、方言で「熱々=チンチン」ということを教えてもらった。ニンニクやニラで身体が熱々になるラーメン、それがチンチンラーメンということだ。
野毛で長年愛され続けてきた同店。それにはたしかな理由がある。笑いと美味しいものに溢れた迷店、いや名店が三陽なのだ。
【三陽】
・住所 神奈川県横浜市中区野毛町1-36
・営業時間 11:00~24:00(日曜・祭日は11:00~23:00)
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(取材・文/しらべぇ編集部・サバマサシ)