メッシュフィルターで淹れたコーヒーはうまいのか?徹底検証
コーヒーフィルター界に突如として送りこまれた刺客、メッシュフィルター。洗えば何度だって使えるすぐれもので、今そんなメッシュフィルターの勢いがすごいらしい。
しかし、紙のフィルターで淹れたコーヒーとの味に違いはあるのか。あるいは、どちらのフィルターのほうが、コーヒーはおいしく仕上がるのか。しらべぇ編集部で検証してみた。
■紙フィルターvsメッシュフィルター
用意したのは、市販の紙フィルターとメッシュフィルター。これは雑貨バイヤーに勧められたKINTO(キントー)製を使用。スタイリッシュな見た目だ。
それぞれ、このようにセットする。
続いて、コーヒーの粉を準備。好みにもよるが、20グラムずつを紙、メッシュそれぞれのフィルターの中へ。
これで準備は完了。あとは、ハンドドリップでコーヒーを落としていく。コーヒーポットを使って、お湯をフィルターの中の粉に目がけて垂らして…
ぽと、ぽと、落ちてくるコーヒー。ここまでのところで、各フィルターにおける違いは見当たらない。
そして、抽出完了!
それぞれの色の濃度に差はないように見られるが…耐熱ガラスのカップに移し替えて見てみよう。
左が紙フィルターで、右がメッシュフィルターで抽出したコーヒーである。やはり、見た目はほとんど一緒だ。味の違いに期待である。
■果たして、その味は…?
まずは、紙フィルターで淹れたコーヒーから。
「おいしい」
スタンダードな味で、苦味と旨みのバランスがいい感じだ。
続いて、メッシュフィルターで淹れたコーヒーを啜る。ほとんど誤差のレベルなのだが、若干の違いがあった。
「…酸っぱい?」
紙フィルターで淹れたコーヒーよりも酸味が感じられ、その分、雑多な味に変化してしまっていたのだ。果たして、これはどういうことだろうか。
■喫茶店の主人が解説! メッシュフィルターでの上手なコーヒーの淹れ方
編集部が、下北沢の喫茶店主人に事情を話したところ…
「メッシュフィルターは紙フィルターよりも水を通す力が強いっていうか、水の通過スピードが早いんで、うまくやらないとコーヒーの余分な雑味まで出ちゃうんですよ。紙フィルターよりも粉の量を多くして、真ん中だけに、じっくり時間をかけて注いでいかないと。
ちゃんとやれば、メッシュフィルターでもコーヒーをおいしく淹れることは可能だと思いますよ」
ということだそうだ。「フェア」な条件を用意したつもりが、結果的には「アンフェア」だったのである。紙フィルターには紙の、メッシュフィルターにはメッシュフィルターの「正しいコーヒーの淹れ方」があるのだ。
そして再度、粉の量を倍にしてメッシュフィルターでコーヒーを落としてみることに…すると、紙のフィルターではろ過されてしまうコーヒーオイルもうまく抽出され、コクの深い味わいに!
コーヒー好きは、ぜひメッシュフィルターで淹れてその味を確かめてみてほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・倉木春太)