小宇宙そば!?浅草橋の老舗立ち蕎麦屋「ひさご」が旨すぎる
立ち喰い蕎麦大好き芸人三拍子・高倉です。「立ち喰い蕎麦屋のレベルを超えて旨い」と言ってしまう店が最近増えてきている。しかし今回はあくまで、あの昔ながらの立ち喰い蕎麦屋という枠を超えず、その中でこだわり抜いた「最高峰の立ち喰い蕎麦屋」を紹介しよう。
■ぬくもりのある立ち喰い蕎麦
浅草橋駅から徒歩1分。ガード下にある「ひさご」。5人入れば満席になるカウンターのみの狭い店内。店を切り盛りする夫婦の会話がなんともあたたかい。江戸っ子口調で話す旦那からはこの店の蕎麦と奥さんへの愛が滲み出ていた。
達筆なメニュー表から「天ぷらそば」を選び口頭で注文。
■安くて旨いので感動が止まらない
待つこと約1分「天ぷらそば」到着。真っ黒いつゆに浮いた真っ白いかき揚げのコントラストが印象的。
麺は自家製麺。モッチリとしてツルツル、喉越しが良い。そして真っ黒いつゆが旨い。キリッと切れ味が良く、数種類の出汁を使っているのか味に奥行きがある。
奥行があるどころか制限なくどんどん口の中で風味が広がっていき思わず「宇宙か!」と心の中でつっこむほど。とどまることを知らない真っ黒い宇宙(つゆ)の中、ツルツルと光る無数の星(蕎麦)達は更に輝きを増す。
そして太陽の如くどんぶりの中で燦然と輝いている白いかき揚げを口へ。ふんわりやわらかじたて。天ぷらが白いという事は良質で綺麗な油を使用している証拠。
古い油特有のモッタリとした雑味がなく食べた後も心地がよい。つゆ、麺、天ぷら全てにこだわり抜いた「天ぷらそば」いや、私はこう呼ばせて貰おう「小宇宙そば」。最高にそばらしかった!(素晴らしかった)
最後の最後まで堪能し店を出て数分は口の中に広がる余韻も楽しめる。
店の奥には創業昭和39年という老舗ならではの年季の入った製麺機。これを見ながらの一杯は堪らなく幸せ。そんな幸せも感じられる浅草橋「ひさご」、間違えなく立ち喰い蕎麦屋の最高峰ではないでしょうか。
啜るか啜らないかはあなた次第です。
ひさご
東京都台東区浅草橋1-17-2 JR浅草橋駅ガード下
(文/三拍子・高倉)