元ヤンに聞いた「廃墟巡り」だけじゃない不良のお祓い事情
以前、しらべぇが「全国のお祓いをしてもらった人の割合」を調査した際、元ヤンキーほどお祓いを受けた経験があるとの事実が浮かび上がった。
たしかに、廃墟や人気の少ない廃屋などにたむろしがちな不良たちには、お祓いを受ける機会も多そうだが、じつはそれだけではないという。
他にどんな理由があるのだろうか。元ヤンキーだった20代女性に話を聞いた。
①亡き子のため
「あくまで、私の身内の話として聞いて欲しいんだけどね。やっぱり、水子供養が一番多かったかな。10代のうちに子供できちゃうことも多いけど、誰でもそのまま結婚できるってわけじゃないし。
とくに、私が悪かったころは、まわりでとても売春が流行っててね。それで、子供作っちゃう子も多かった。でも、産んで育てるわけにもいかないし……。
でもやっぱり罪悪感ってあるんだよね。だから神社でお祓いしてもらうの。自分が好き放題した結果だから、勝手だったなって今だと思うけど」
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②亡き友のため
「次に多いのは、友達が死んだ時だよね。バイクに乗ってバカみたいにスピード出してみたいなことやってるんだから、交通事故で死ぬやつも多かった。
死んじゃったら、気分悪いじゃん。別に恨みとかがあるわけじゃないけど、自分は死なないようにってお祓いを受けておくんだ。気休めみたいなものかな。
運が悪かったから、あいつは死んだみたいな、そんな気分になるの。そして、自分は運が良いまま生き延びられるようにって願う。
もちろん、死んだやつのことを思い出すのが辛いから、それの踏ん切りをつけるためって、そういう意味もあったりするんだけどさ。葬式とは別に、身内でね」
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③倒した敵のため
「やっぱ、喧嘩とか多いから。そういうときって、テンション上がっちゃって、意味不明なぐらいボコボコにしちゃうこともあるのよ。当たり前だけど、殺したりはしないけど。
でもさ、やっぱり気になるんだよね。冷静になったときに、やり過ぎちゃったかな、とか。怨みがこっちに来るような、生霊を感じるというか、呪われているような気分になるときもあるんだよね。
だから、お祓いするんだよね。いや、相手に謝れよって話かもしんないけど、顔合わせたら喧嘩にしかならないからさ。しょうがないよねって思ってた」
取材対象者の育った地方が格別に苛烈な地域だったのかもしれない。だがアウトローの世界は想像以上に生々しい、暴力に溢れたもののようだ。
だが死が身近にあるからこそ、お祓いのような宗教的行事に馴染みやすいのかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ)