PTAはもういらない?存在意義を否定する人の割合は…
PTAという組織がある。ある意味、日本で最も悪名高い団体だ。
学校に通う子供を持つ親にとって、言わば「鬼門」。知らずの間にPTAの役員になってしまった、使徒不明瞭な会費を強制徴収された…など問題も噴出している。
このPTA自体、果たして必要か否か。意見が分かれている。
■「PTA否定派」はこんなにたくさん
しらべぇ編集部では、「PTAはなくしたほうがいいか」というアンケート調査を実施。
すると全体の39.7%の人が「PTAはなくしたほうがいい」と答えたのだ。
日本人の約4割が存在を否定する組織、というのも他に存在しないのではないか。PTAは教師と保護者の互助団体のはずだが、これだけ多くの人が嫌悪感を示すというのはやはり「異常」である。
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■かつては批判されていた「レジェンド番組」
PTAといえば、「子供に見せたくないテレビ番組アンケート調査」が有名。
この調査は、以前から「的外れ」という批判が強かった。たとえばPTAが「教育上良くない」としていたドリフターズのコントは、今や日本コメディー史の金字塔として誰もが認識している。ドリフターズ以外にも、かつてはルパン三世が「子供に見せたくないアニメ」とされていた。
この調査は、今現在は行われていない。理由は「他に数多くある調査結果のうちのひとつに過ぎないのに、こればかりがメディアで取り上げられているから」。
だが、この理由にも疑問符が浮かぶ。そもそも、どの調査結果にスポットライトを当てるかは各メディアが決めることであり、またPTAがそのような調査をしていたことは紛れもない事実なのだ。
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■変化するPTA
そんなPTAだが、ここ数年は変革の兆しを見せている。
学校によって温度差はあるものの、基本的には「PTA入会の意志を保護者に確認する」という方向に舵を切った。もちろん入会については任意で、それに興味を示さない保護者に対しての制裁措置などはない。
逆に言えば、今まではそうした「当たり前のこと」がなされていなかったということ。
PTAに入会の意志を示さない保護者に対して、PTA会費を給食費とともに口座引落をする。冷静に考えれば訴えられて然るべき行為だが、こうした報告例が実際にあるのだ。
これらを鑑みると、日本人の約4割がPTAの存在意義を認めないという調査結果は、決して驚くべきものではないかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1,358名 (有効回答数)