偽ブランド品がなくならないワケ 日本でも1割以上「所持」
偽ブランド品の所持は、当然ながら犯罪である。
だが、今現在も日本に流入してくる偽ブランド品は多い。とくに東南アジアから帰国した旅行客は、現地で偽商品を買わされている場合が多々あるという。
警察や税関が啓発活動に力を入れているにもかかわらず、未だ撲滅されない偽ブランド品売買。では実際に「偽ブランド品を持っている人の割合」を調べてみよう。
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■全体の1割以上が…
しらべぇ編集部は、全国1,358名を対象に「偽ブランド品を所持しているか」という調査を取った。
すると全体の12.7%が「所持している」と回答。この数字は、決して少ないものではない。それだけ違法な製品が「蔓延」しているということだ。
一体、何が偽ブランドへと導くのだろうか?
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■インドネシアの「カバン通り」
インドネシアの首都ジャカルタにあるスラバヤ通り。ここは中古カバンを取り扱う店が集合し、土日になると多くの客で賑わう。扱っているのはカバンだけではなく、時計や革靴なども並んでいる。世界的有名ブランド品らしきものもあるが、それらはいずれも偽物。
だが店主曰く、本物の製品よりも偽物のほうが利ザヤが高いという。近年の経済発展に伴い中間層が増えているインドネシアだが、それは言い換えれば「中途半端な小金持ち」。このあたりの階層の人々は、見栄心と経済力の間で板挟みになっているのだ。
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■中間層が闇市場を支える
売っている側も買っている側も「それが偽物」という意識をはっきり持っている。
つまりは「確信犯」だが、犯罪であるという意識は低い。それどころか「本物により近い偽物」が、消費者の間ですでに一種のブランドになっているという。
ちなみに先述のスラバヤ通りでの取材の最中も、しらべぇ取材班記者の前で偽ブランド品が売れた。ルイ・ヴィトンの大型キャリーバッグだが、ミシン目の粗さからひと目で本物ではないと分かるような代物だ。買っていった客は、特に金持ちというわけでもない普通のジャカルタ市民。話は聞けなかったが、値段交渉に相当な時間をかけて購入していた。
すなわち、偽ブランド品流通の問題は消費者の購買心理の問題でもあるのだ。小金持ちの中間層が増えるほど、偽物製品が出回りやすい環境が自然と構築されるようである。
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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1,358名 (有効回答数)