『ポケモンGO』にもう飽きたと感じる人が読むべき名作童話

2016/08/04 19:00


世界中で社会現象になった『Pokemon GO(以下ポケモンGO)』。近々ウェアラブルセンサー『ポケモンGO PLUS』も発売予定で、まだまだその熱は冷めやらない…はず。

というのも、全米配信後たった2週間程で「飽きた」というユーザーが続出したからだ。母数の多いアメリカでは加熱が分かれ、クレイジーな人以外はサッと引いていったのだと思われる。

Twitterのつぶやき「ポケモンGOで『バタフリー』を見つけるのは諦めよう! ほんとうにレアな青い蝶を探してみないか?#米国魚類野生生物局」は有名だ。


その米国では今、『Snapchat』が流行中。自撮り画像を繋がったリアル友達とだけでやり取りするアプリだ。結局、仮想現実・拡張現実には限界があるということだろうか。


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■ポケモンGOに振り回され社会は混乱も

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※画像出典:Amazon

ポケモンGOは世界を変える/フナッジー・著』は、拡張現実ゲームをビジネスプラットホームとして捉えた本。

ポケモンGOが日本上陸後に改訂してまで書かれたが、奇しくもその内容は的外れになってしまった点が多い。コアな人々は別として、日本でも多くの「にわか」ファンは米国よりも早いペースで「飽きた」と述べている。

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楽しい分、トラブルも絶えないこのアプリに多くの人々は無意識に振り回され、社会は混乱中だ。人間はひとつのことに集中すると、もうひとつのことが疎かになるというデータがある。

もはや、何が正しくて何がおかしいのかさえ解らない人々が増えているのだろうか。そこで、こんな本を読んでみてはいかがだろう。


関連記事:現代のニートはいかに生きるべきか?「恐るべき子供たち」【芥川奈於の「いまさら文学」】

■ポケモンGOと名作童話を比較

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完訳グリム童話集/高橋健二・訳 ハーメルンの笛吹き男』だ。細かな点は諸説があるので、今回はグリム兄弟編を紹介したい。

街中のネズミ退治をした笛吹き男が町民に裏切られたため、後に笛を吹きながら街の子供達全員を誘惑し洞窟に連れて行き閉じ込めてしまう。ついて行けなかった足の悪い子供ふたり(あるいは盲目と高度の難聴の子供)を残して…といったあらすじ。

多くを魅了する笛吹き男がポケモンGOならば、ついて行ったのはコアなユーザー。そしてたったふたり取り残されたのは「にわか」ファンである…と思いがちだが、物語の本質を見抜けば解ると思う。

それは数の問題ではない。あくまでも先を行くのはどちらなのか、ということを。

・あわせて読みたい→現代のニートはいかに生きるべきか? 「恐るべき子供たち」

(文/芥川 奈於

文学ポケモンGO
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