子供から大人まで夢中になれる!「リアル折り紙」に挑戦
長いようで短かったお盆休み。今年も、田舎にある父親の実家に帰省した人も多いはず。
だが、父親本人はゴロゴロ、義母の前で気を遣ってしまう母親、そして子供たちはポケモンGOに夢中…。
このままでは、東京にいるときとなんら変わらない。孫が来るのを楽しみにしていた祖父母は、寂しかったに違いない。
次回はそんな1日にならないよう、この本を持って遊びに行ってはどうだろう。
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■折り紙でリアルな生きものを作ろう!
『リアル折り紙・水の中を泳ぐ生きもの編/福井久男・著』(河出書房新社発行)。夏休みにあわせて7月末に発売された「折り紙」の本で、リアル折り紙シリーズ第4編。
イルカ、ジュゴン等の水場の鳥類・哺乳類や、マンタといった海魚類。そして、スピノサウルス等の恐竜の折り方も載っている秀逸な一冊。
「折り紙」を知らない現代っ子も、子供に尊敬されるチャンスを狙う両親も、そして何より子供のころに折り紙で遊んでいたであろう祖母にも、優しいバイブルになりそう。
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■実際に折り紙に挑戦
まずは、母(30代)が折る「ペンギン」。
市販の折り紙でも十分作成できるという35工程になっている。母親は…
「かくれ山線」て何? 聞いたこともない! 何なのこれ?
これを聞いて、「よし」と重い腰を上げた父(40代)が挑戦したのは「タツノオトシゴ」の30工程。
頑張ってはみたものの…
背びれの高さH? Hの4倍? 謎だ…
そこでチャレンジしたくなったのが子供(10代)。大好きな「ダイオウグソクムシ」41工程を張り切って作り出す。
その完成品は…
悔しい。悔しくて仕方がない。ポケモンだったら余裕で捕まえられるのに、こんな紙一枚に敗北するとは!
そんな家族を温かい目で見ていたのが、おばあちゃんだ(70代)。
折り紙はね、心で折るものよ。
す、すごい、百合に箱まで…!
今度はかわいらしい風船タイプの鞠!
そして、極めつけは鶴! 基礎中の基礎だが、貴重な金紙で作られて光り輝いている。家族の反応は…
おばあちゃんカッコイイ!!! 来日中に鶴を折ったオバマ大統領よりもカッコイイ!!!
こうして家族円満、仲良く遊んで帰って行く。折り紙の文化は奥が深く、祖母のしわもまた、深く美しい。
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(文/芥川 奈於)