見本市化が閉店の原因?本屋に行っていない人は少ないと判明
ネット通販や電子書籍の普及により、出版不況と言われて久しい。繁華街にある大型書店の閉店を聞くたびに、時代の流れを感じる人も多いであろう。
そこでしらべぇ編集部では、「ここ1年ほど、本屋には行っていない人」の調査を実施した。結果は23.3%と、本屋にまったく行かない人は少ない。ではなぜ、書店の閉店が続くのであろうか。
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■大型書店の見本市化
年代別で見ると、年代が上がるほど本屋に行っていない人が増えている。
「若者の活字離れ」と言われているが、この結果を見るとむしろ逆ではないかと思えてくる。
「営業の途中で、休憩も兼ねて本屋に入ることがあります。買わずに、軽く立ち読みをして帰ることも多い。家に帰ってから、気になる本をamazonで購入する場合も」(20代男性)
家電量販店と同じで、商品を試す場所になっている。大型書店の閉鎖が続くのは、この辺りも影響をしていそうだ。
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■主婦は子供を連れてスーパーにある本屋へ
同じ質問を、男女別でも見てみよう。
女性よりも男性のほうが、本屋に足を運ばない人が多いのだ。
「子供と一緒に近くのスーパーに買い物に行って、そこにある本屋に寄るときもあります。子供も絵本があるので、喜びますし」(30代女性)
彼女も購入するよりも、立ち読みをして帰ることが多い。
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■自由業にとって本屋はインプットの場
一番本屋に行かない職業は、商工サービス自営で4割近くにも。
また会社員は2割弱と、多くの人が本屋に行っているようだ。たしかにオフィス街にある大型書店では昼休みや仕事帰りの時間帯に、多くのビジネスパーソンをみかける。
さらに一番本屋に足を運んでいる職業は、自由業。フリーランスで働く人たちは、自分で知識を磨き続ける必要がある。本は、手軽にインプットができるアイテムだという。
「本を読むのも仕事のうち。電子書籍やネット通販も便利で利用しますが、本屋でタイトルを見て気になる本を手に取るのが楽しい。昔から通っていた大型書店が次々閉店するのは、本当に悲しいですね」(30代女性)
まだまだ本を愛する人は多いが、これから先も苦境が続くことが予想される。本好きにとっては、なんともさみしい状況だ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年7月22日~2016年7月25日
対象:全国20代~60代の男女1,376名 (有効回答数)