「こんばんは」声かけて不審者扱い?今夏の怖い事案報告
事案とは、不審者が声をかける、近づく、触れるなどをした出来事。転じてその行為そのもののこと。暑い日が続き、気温が高まるのに比例するように不審者による数々の事案が発生している。
全国の警察各所が、女性や子どもを狙った不審者の情報を発信し警鐘を鳴らしている重大な問題。なかでも、とくにしらべぇ取材班が気になった、今夏の怖い事案を紹介する。
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■今夏の事案
・長野県上田市 四つん這いで犬のまねをする男
7月4日、長野県上田市において、徒歩で帰宅途中の女子大学生が、四つん這いになって犬の鳴きまねをしていたやせがたの20歳くらいの男に「お手もできますよ」と声をかけられた。
・兵庫県西宮市 「おっちゃんもブラジャーしてんねん」と声をかける男
8月2日、兵庫県西宮市の路上。母親と歩いていた女児に対して、50歳くらい、透明のゴミ袋を持った男が背後から背中を触り「おっちゃんもブラジャーしてんねん」などと声をかける事案が発生。不審者は逃走。
・東京都中央区月島 「痴漢されなくて大丈夫ですか?」と問い詰める男
7月29日から8月2日にかけて、中央区月島で「痴漢されなくて大丈夫ですか」などと女児や女性に詰め寄る黒縁メガネの男性が現れる。8月18日、不審者は検挙された。
これら以外にも、声かけ事案は連日のように発生している。
こうした事案は「ただ声をかけただけ」とも解釈できるが、ここから大きな事件に発展する可能性も否定できない。なにが起こるか分からない昨今だけに、特に周辺の住民には注意が必要だろう。
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■挨拶しただけで事案に…
一方、これは犯罪につながる事案なのか? と疑問符を打たれる報告もされているようだ。
警視庁が地域の防犯情報を発信している「メールけいしちょう」では、さまざまな発生事案が配信されており、地域住民の防犯意識を高めている。
なかには、男が児童に「さようなら」と声をかけたとする不審者情報。同様に「こんばんわ」と声をかけられたことも事案としてあつかわれている。
荻窪警察署(子ども(声かけ等))7月14日(木)、午後2時30分ころ、杉並区荻窪2丁目の路上で、児童が通行中、男に声をかけられました。■声かけ等の内容・こんばんわ(不審者の特徴については、男性、35歳位、中肉、黒髪前髪長め、水色チェック半袖シャツ、銀色自転車使用)
— 警視庁生活安全部 (@MPD_yokushi) July 14, 2016
近隣住民とのコミュニケーションなのか、本物の不審者による事案なのか、線引きは難しい。
ただ「知らない人に声をかけられた」と大騒ぎするのではなく、見きわめる判断力こそが今の時代に必要なのではないだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・サバマサシ)