クラウドファンディングの支援経験ある?過去には1億円の目標金額も
日本では2011年より始まったクラウドファンディング。日本でもよく聞かれるようになったサービスだが、実際にお金を提供し応援したことがある人はどれくらいいるのだろうか。
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■共感や体験を提供する
まずは、クラウドファンディングとは何かを確認しておきたい。
<クラウドファンディング(crowdfunding)とは>
crowd(群衆・大衆)によりfunding(資金調達)をするという意味合いから作られた造語。
資金を調達したい目的を持ったクリエイターや会社は、「達成したい目標」と「目標金額」を提示することに加え、支援してくれた人に「リターン(見返り)」を設ける。
そのリターンは、支援したい物の購入や支援金と引き換えに、関連したイベントの参加券がもらえるなど、支援者には嬉しい内容に。リターン目的に支援する人もいる。
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■高年収は支援経験率が高い
しらべぇでは、全国20代〜60代の男女1,365名に対し「クラウドファンディングでお金を提供し応援したことがある」という人の割合を調査してみたところ、全体では5.1%と極めて少数だった。
だが、年収別では顕著な差が。年収700万円〜1,000万円の人では12.8%、1,000万円以上になると16.2%にものぼることが明らかに。
お金を提供し応援するということもあって、年収が高く自由に使えるお金が多くある人のほうが、支援する割合が高いということなのかもしれない。
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■公務員は夢を見る?
また職業別で見てみると、支援をしたことがある人は公務員が約2割と、ほかの職業より高いと明らかに。
公務員は利益のためではなく、公共のために仕事をしている。そのため、いつもとは違った日常を求める欲求があるのかもしれない。
クラウドファンディングは既存にはない目的を達成するために始めることが多く、支援したプロジェクトが成功すれば、日常にはない満足感が得られることも。
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■ひとりでは成し得ない
過去には、アニメ『エヴァンゲリオン』に登場するロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクトが、目標金額として1億円を求めたことが話題にもなった(目標金額に達しなかった)。
一方、現在も驚異的な支援額を集めているのが、キングコング・西野亮廣が手がけた絵本の個展を無料で開催するために募っているもの。目標金額180万円のところ、支援額は3,000万円を超えており、リターン内容や話題性の作り方も含めて注目されている。
クラウドファンディングは、お金を得ることによって目標を達成するのが一番の目的。
しかし、クラウドファンディングを始めることによってあらかじめ話題性を作ったり、そのもの自体が世間に受け入れられるかどうかを調べる「新たなマーケティング方法」としても利用されている。
クラウドファンディングのプラットフォームを提供しているサイトを見ると、さまざまな希望を持った人がいるとわかる。
自分にとって未来への夢や可能性が広がるプロジェクトも見つかるかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・山吹彩野)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年9月23日~2016年9月26日
対象:全国20代~60代の男女1,365名(有効回答数)