【おんな城主直虎】NHK公式サイトから戦国の井伊谷へタイムスリップ
井伊直虎がいた頃の日本は、どのような風景だったのだろうか?
今年の大河ドラマは、風景描写に力を入れている感が見受けられる。まるでジブリ映画のような森も登場し、その美しさにはため息すら出てしまうほど。さらに本作品では「地元の集落」が丁寧に作り込まれている。
16世紀中葉の井伊谷に、足を運んでみよう。
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■井伊谷の活気を体験
NHK公式サイトの『おんな城主直虎』のページに、このようなものがある。井伊谷の風景を360°カメラで撮影した画像だ。
要はドラマに使われているセットの光景で、中には設営に勤しむADの姿も。だが、直虎が生きていた当時の集落の様子はちゃんと再現されている。
まずは井伊谷の市にお邪魔してみよう。ここは浜名湖東部に位置する小規模の集落、平たく言えば田舎だ。だが山伏などの旅人が往来することもあり、市では海魚も売られている。
次に、櫓から井伊谷を見下ろしてみよう。目の前に広がるのは、農地と山だ。井伊谷がいわゆる隘路にあるということが分かる。
これが日本とヨーロッパとの最大の違いでもあるが、ともかく日本の地形は極めて複雑だ。そのなかで井伊谷は交通の要所として、その存在感を示していたのである。
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■質素な居館
井伊の居館前にやって来た。だが「居館」とはいっても、織豊時代に次々と建設されるような天守閣付きの城ではない。かなり質素な屋敷である。
当時は、この程度の居館が「業界水準」。駿府の今川館などは今で言う「六本木ヒルズ」のようなもので、現にドラマでも「駿府は大都会」という描写がされている。
だが、それとは足下にも及ばない小勢力にもメリットがある。画像の井伊谷のような地形では、正面にあまり大軍を繰り出すことができない点だ。
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■小勢力が強い地形
大軍を同時に出動させられないということは、つまり「大勢力が不利になる」のである。
もし井伊氏が今川氏に大軍で攻められたら、確かにいずれは負けてしまうかもしれない。だが今川も無傷で済むはずもない。居館が隘路にある以上、それを包囲するということは不可能。
だからこそ、今川義元は井伊谷に配慮をするしかなかった。日本は「小勢力が力を発揮する地形」だからこそ、ヨーロッパとは違う独特の戦国絵巻が繰り広げられたのだ。
このような視点から見る大河ドラマも、様々な発見があって面白い。
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