ズラリ本物ぜよ!新発見「龍馬書簡」も公開の『高知城歴史博物館』がオープン
全国に12しか残されていない「現存天守」のひとつ、高知城。そのお膝元に、歴史好きなら垂涎の博物館がオープンした。 オープンは3月4日。ちょうどこの日から始まった『志国高知 幕末維新博』のメイン会場のひとつ。高知県の尾﨑正直知事や土佐山内家19代目当主の山内豊功さんらが、テープカットを行なった。
画像をもっと見る■時代を切り拓く「船」をイメージ
堂々たるその外観は、「船をモチーフにしたデザイン」とのこと。高知の貴重な歴史資料の数々を未来へと運ぶ宝船をイメージしている。
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■「本物」の歴史資料がズラリ
この博物館のスゴさは、土佐山内家から高知県に移管された6万7千点もの歴史資料を始め、豊臣政権下の長宗我部家の時代から幕末に至るまで「本物・現物」の資料が数多く展示されていること。 16世紀に長宗我部家が検地を行なった帳面の現物や… 博物館のキャラクター『やまぴょん』のモチーフとなった山内家4代藩主の『兎耳形兜(うさぎみみなりのかぶと)』。 歴代藩主が着用した甲冑まで。きわめて保存状態がいいのは、土佐山内家宝物資料館が、大切に保管してきたためだろう。 しかも、館内の資料はフラッシュ撮影を行わなければ、自由に撮影することが可能(企画展などの内容・展示物によっては撮影できない場合もある)。 SNSにアップするなど、歴史が好きな人にはたまらない計らいだ。
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■新発見「龍馬の手紙」も
『幕末維新博』を記念したコーナーでは、薩長同盟を成し遂げ、幕末日本を大きく動かした坂本龍馬が、盟友たちとやり取りした書簡の現物も展示されている。 土佐藩の家老・後藤象二郎に送った手紙の草稿や… 龍馬とともに千葉道場で剣術を学んだ土佐の志士、溝渕広之丞に宛てた手紙の草稿も。 さらには、今年その存在が明らかとなり大きな話題を呼んだ、龍馬が暗殺される5日前に書かれた手紙まで。 この書簡には「新国家」という言葉が使われていたことも、龍馬の先見性を示すものとして評価されている。(「龍馬の手紙」3点など、一部資料は展示期間中にレプリカと差し替え予定)
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■幕末気分が高まること間違いなし
本物・直筆の資料が今に伝える歴史の息づかいは、見る者の心をぐっと揺さぶる。なお、展示室のある3階は、天守閣と追手門を同時に見られるベストスポットでもある。 この写真ではお伝えしきれない「本物の魅力と迫力」を味わいに、ぜひ現地まで足を伸ばしていただきたい。 坂本龍馬の書簡を含む特集展示『海援隊発進! 〜坂本龍馬のかけぬけた時代〜』は、4月17日(月)まで、会期中無休で行われている。 【高知城歴史博物館】 ・住所:高知市大手筋2-7-5
(寄稿/高知県情報サイト『高知家の◯◯』)