「原則禁煙法案」例外場所の設定に賛否!それぞれの言い分は…

2017/03/27 11:00


他人のタバコの煙を吸い込む「受動喫煙」対策を盛り込んだ健康増進法改正案について、当初「飲食店内は喫煙室以外で原則禁煙」としていたところ、例外対象の設定が報じられ、話題となっている。

(KatarzynaBialasiewicz/iStock/Thinkstock)
(KatarzynaBialasiewicz/iStock/Thinkstock)

昨年10月に提示された厚生労働省のたたき台では、建物内全面禁煙だったものが、3月1日に公表した修正案では小規模のバーやスナックなどでは例外となっている。


■規制推進派が語る

しらべぇ編集部では、規制推進派であり嫌煙家の男性に話を聞いてみた。

嫌煙家:規制はどんどんやってほしいと思います。喫煙家にタバコを吸う権利はあるかもしれませんが、私にもタバコで健康を害されない権利はあるはずです。


なのに飲食店で副流煙を吸わされる。タバコを吸ってもいないのに、もっと健康に影響のある物質を無理やり摂取させられるわけです。食べているごはんもまずくなります。


分煙が徹底できている飲食店なんて一握りじゃありませんか。人生設計も、食事の楽しさも、ぶち壊されている気分になります。


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■規制反対派の意見

規定反対派で、さまざまな飲食店に10年以上勤続してきた男性にも話を聞いてみた。

ベテラン飲食店員:タバコが健康に良くないことは統計としてあります。でも、吸っている人すべてが長生きしないかといえば、違いますよね。


タバコの香りで文句を言う人もいれば、隣の店のタバコの煙でクレームをつけてくる人もいました。正直、自店であればまだしも他店のことまでどうしろと言うのでしょうか。


飲食店は、料理以外にリラックスできる場所を提供しています。嫌煙家のかたもお客様ですが、喫煙家のかたもお客様です。全面禁煙は、少数派になった喫煙家の楽しみを握りつぶせと命令されている気分になります。


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■若いほど許せる人は多いが…

しらべぇ編集部では、全国のタバコを吸わない男女992人に「食事中に他人にタバコを吸ってほしくない」か調査を実施した。結果、57.7%が吸わないでほしいと考えていることがわかった。

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男女別では、女性にやや許せない人が多いようだ。また、年齢別では年配者ほど、割合が増える。より健康に気を使うようになれば、副流煙への嫌悪感は高まるのかもしれない。


喫煙家も嫌煙家も、言い分には一理ある。どちらかと一概に言い切れないところに、この問題の根深さが見えてくる。

取材では、喫煙家が寄ってくれなければ潰れてしまうと嘆く小規模な飲食店亭主の声もあった。

一律規制ではなく、ある程度の調整や歩み寄りは必須だろう。納得できるラインを国が見極めてくれることを祈るばかりだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 参考/厚生労働省

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2017年2月24日~2017年2月27日
対象:タバコを吸わない20~60代男女992名(有効回答数)

喫煙飲食調査取材厚生労働省
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