未来に明るい希望が見えない 若者と低収入に広がる不安感
自分の人生の未来が明るいと答えたのは、全体でも3割程度しかいない。
厚生労働省は2017年版の自殺対策白書で、若い世代の自殺が深刻な状況にあるとの見解を示している。現在の社会では、若者が希望を持てないのだろうか。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,336名に「人生について」の調査を実施。「自分の未来は明るい」と回答した人は、全体で30.6%だった。
言い換えれば、約7割もの人が未来に希望を見いだしていないとも取れる。
■若い世代が一番多いが…
年代別では、20代が一番多くなっている。
若い世代に多いと、安心していいのだろうか。
「今の仕事が好きなので、もっとたくさん知識をつけて成長したい」(20代・女性)
しかし20代が多いといっても、4割にも満たないのも現実だ。
「毎日、同じことの繰り返し。これが一生続くのかと思うと、嫌になる」(20代・男性)
現状でさえ明るいと思えていない人も、たくさんいるようだ。
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■収入が低い人ほど未来を不安視
年収別で見ると、収入が高い人ほど未来が明るいと思っていることがわかる。
将来への希望さえ、お金によって左右されるのだろうか。
「収入が少ないから、安心感が得られない。未来なんかよりも、目先のことに必死だし。その状況から将来を考えると、悲壮感しかない」(30代・男性)
状況は同じでも、考え方を変えることで、現状を切り抜けようとしている人もいる。
「先を考えると不安になるから、今ある中で楽しいことに目を向けるようにしている。ないものを求めても、仕方がないし」(40代・女性)
若者が希望を抱けない社会は、成長が期待できない。若い人たちだけでなく、幅広い世代が目を向けるべき問題ではないだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年4月21日~2017年4月24日
対象:全国20代~60代の男女1,336名 (有効回答数)