レイプ被害に遭ったら「72時間以内に緊急避妊」 産婦人科医がSNSで周知

相次ぐレイプ被害を受け、産婦人科医が「緊急避妊ピル」の存在をSNSで周知し「婦人科に来て」と呼びかけ

2017/06/08 06:00


悩む女性
(liza5450/iStock/Thinkstock)

被害者の心身を傷つけ、「魂の殺人」とも呼ばれるレイプ被害。残忍な犯罪でありながら、被害者が被害を訴えにくく、泣き寝入りとなるケースが多いことも深刻な問題となっている。

そんな中、レイプ被害者を度々診ることがあるという産婦人科医が、SNSである情報を発信した。


■「緊急避妊ピル」をツイッターで周知

ツイッターユーザーで、産婦人科医のタビトラさん(@tabitora1013)は、相次ぐレイプ被害の現状をうけて「緊急避妊ピル」の存在を周知するべく、ツイートを投稿。

レイプの末に妊娠してしまった女性が、出産を選択するという実例も。

「緊急避妊ピル」とは、別名「後ピル」や「モーニングアフターピル」とも呼ばれ、行為後72時間以内に服用することで生理を誘発し、着床を防ぐ「緊急避妊法」であり、望まない妊娠を防ぐ最終手段だ。


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■「救急車で病院へ直行し証拠を」との意見も

タビトラさんのツイートが拡散される中、レイプ被害を訴えるうえで、「すぐに検査を受け証拠を残すことも啓蒙すべき」というコメントが寄せられ、多くの反響を呼んでいる。

https://twitter.com/diafeliz_latin/status/871922583716982784

犯人へ動かぬ証拠を突きつける意味でも、刑事事件として立件されるためにも、「証拠」はとても重要な役割を果たす。

被害者の泣き寝入りを防ぐためには、こういった措置をとる必要があるのは事実だが、やはり「実際には難しい」といった声が多く見られる。

・でも実際にそんな場面に出くわしたら無理ですよ。ピルなら72時間だからなんとか間に合うとして、実際には身体を洗いたくなるし、服は捨てたくなるし。まずは犯人特定などのことより自分のことしか考えられないかと


・これらの行動を冷静に(泣かずに)こなすと「レイプ被害者だとは思われない」なら日本の女性蔑視はかなり酷い


確かに、被害に遭った直後冷静に行動できる人はそう多くはないかもしれない。しかし、知識として知っておくことで、最悪の事態を脱することはできるかもしれない。


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■2人に1人は避妊なしの性体験あり

しらべぇ編集部が全国の20~60代の性行為経験者の女性544名を対象に「妊娠希望ではないのに避妊せずにHをした経験があるか」調査を行ったところ、約半数の人が「ある」と回答した。

今回、タビトラさんはレイプ被害の現状から「緊急避妊ピル」を周知したのだが、一方で女性側にも避妊に対する意識や危機感が薄れている一面も。

「自分は大丈夫」と過信せず、避妊することの重要性を改めて認識しておきたい。また、間違っても「避妊しなくてもいざとなったら後ピルがあるから大丈夫」などという安易な考えは、絶対にしてはならない。


(文/しらべぇ編集部・もやこ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2016年5月20日~2016年5月23日
対象:全国20代~60代の性行為経験者の女性544名(有効回答数)
警察強姦レイプ証拠
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