両成敗はよくないんじゃ? 都合よく使われる言葉と指摘も
喧嘩両成敗を納得しない人は、4割以上も。
喧嘩両成敗は戦国時代の分国法にも取り入れられ、現在でもよく使われる言葉である。はたしてこの言葉は、現在の人々にも通用しているのだろうか。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,342名に「喧嘩について」の調査を実施。
その結果、「喧嘩両成敗はおかしいと思う」と答えた人は、全体で44.1%もいることが判明した。
■女性が40代以上から増加
性年代別で見ると、女性では40代以上で割合が増えている。
喧嘩両成敗を納得している20代女性からは、次のような意見が挙がった。
「挑発するほうが悪いけど、それに乗ったほうもいけないと思う」(20代・女性)
しかし喧嘩両成敗がおかしいと思っている女性は、次のように語る。
「仕事などの力関係からずっと抑え込んでいた人が、その気持ちを爆発させた場合でも両成敗なの? ちゃんと状況を判断しないと、どちらが悪いなんてわからない」(40代・女性)
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■男性「口では女性に勝てない」
男性は世代間で大きな開きはないが、一定数の人が、喧嘩両成敗に異論を唱えている。
「男女間の口喧嘩は、男に勝算があることはかなり少ない。女性に手を出すのは論外だし、そうなるとどんな正論でも言い負かされるのがオチ。それを両成敗と言われると…」(40代・男性)
また、都合よく使われる言葉との指摘もある。
「明らかに非があるほうが、『喧嘩両成敗』を使って逃げようとするのは卑怯」(30代・男性)
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■濡れ衣を着せられて両成敗はない
濡れ衣を着せられたことがある人は、半数以上と高い結果である。
濡れ衣を着せられたのに、両成敗と言われたら納得がいかないのも当然だ。
「お互いに意見がぶつかっても最後まで話し合って、妥協点を探るのが一番いい方法なんだと思う。ただ揉め事は面倒だから、『喧嘩両成敗』で終わらせるって感じ」(30代・女性)
喧嘩両成敗で、納得をしない人も多くいる。仲裁をしているときに思わず「喧嘩両成敗」を使うと、火に油を注ぐことになるかもしれないので注意が必要だ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年7月14日~2017年7月17日
対象:全国20代~60代の男女1,342名 (有効回答数)