横浜シーサイドライン逆走事故 思わぬ影響も出ている関係各所を直撃取材
横浜シーサイドライン逆走事故を総力取材した結果…
横浜市磯子区と金沢区を結ぶ新交通システム「シーサイドライン」。1989年に開業し、新杉田駅と金沢八景駅間を折り返し運行し、一日平均約52,000人の乗客が利用している。
第三セクターが運営するが、経費の節減とヒューマンエラー防止のため、すべての車両に無人運行のシステムが導入されている。東京の「ゆりかもめ」なども同じシステムだ。
しかし、開業以来無事故だった安全であるはずのシステムでなぜ事故が起きたのか。しらべぇ取材班は総力をあげて関係各所を取材した。
■事故車両では子供たちの悲鳴が…
消防によると1日午後8時20分に「車両が駅の車止めにぶつかり30名程度が負傷している」という119番通報が入った。消防車両34台(うち救急車16台)が出動し、現場で救助作業にあたった。乗客15人が負傷し、30代女性が骨盤を骨折。うち7人が入院が必要な状態だった。
事故当時車内では血を流した男性が横たわり、子供は泣き叫ぶなど騒然としていた。
事故状況は、午後8時10分に新杉田駅に電車が到着。乗客を降ろし、その後午後8時15分発の金沢八景方面へ折り返し運行するために乗客を乗せた。すると5両編成の電車は逆方向へ約25メートル走行し、車止めに衝突した。
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■社長がお詫び
2日午前0時過ぎ会見した三上社長は「逆走の想定をしておらず、責任の重大性を痛感している。けが人を多く出してしまい真摯におわび申し上げます」と述べた。
列車の走行は本社にある司令所で運行の監視や制御を行っていた。事故当時3人で監視中だったが、逆走に気付くことはできずに、衝突による非常停止で異常を把握した。
国交省運輸安全委員会は1日夜、鉄道事故調査官2人を現地に派遣。2日午前9時から実況見分を行っている。この実況見分を受け、会社側は午後2時から会見を行う。