元小学校教諭が給食費450万円を着服 用意周到な手口に非難の声
給食費約450万円を着服した小学校教諭の結末とは…
毎日のように全国で発覚する教諭の不祥事。今度は名古屋の元小学校教諭による犯罪行為が発覚した。しらべぇ取材班は、名古屋市教育委員会からその手口について詳細に聞いた。
■自転車操業の結果…
名古屋市教育委員会は、市立矢田小学校の元教諭の女性(53)が、保護者から徴収した給食費の約450万円を着服していたと発表。市教委によると、元教諭は2016年3月~今年3月の間に、約30回にわたって口座から現金を不正に引き出していたという。
元教諭は、当時給食会計を担当しており、給食業務を担う協会に振り込むためとして、虚偽の引き出し伝票を作成して教頭に押印させた。
女性はひと月150万円~160万円の給食費の中から、1度につき数千円〜7万円を引き出していた。結果として給食費の管理行っている協会への振り込みが常に遅れがちになっており、協会から矢田小への連絡でこの件が発覚。福岡県教委から免職処分を受けた。
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■ずさんな管理体制
教育委員会は「校長や教頭が適切にチェックしていれば、このようなことは起こりえない」と話す。
今回の事態を受け、管理監督責任を問い、校長と当時の教頭をそれぞれ減給2カ月(10分の1)の処分とした。この教諭に対しては「すでに社会的制裁を受けた」として、刑事告訴等は行わない方針。なお、この教諭に対する退職金は、支払われていないという。
元教諭は「生活費にあてるためだった」と事実関係を認め、親族が全額を弁済したという。なお、また、教員免許状はすでに失効している。
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■「返したからお咎めなし?」と批判も
教育現場で起きる数々の不祥事に世間では冷たい視線が注がれていた。
「下着は盗むわ、金は着服するわ…やってくれますな教師は」
「事件の発覚を予測して、その前に辞めたんだね」
「生活費にあてたはうそでしょ、遊興費か、グルメ」
「ほんで返したからお咎めなしなん?」
最初は「戻せばいい」という、軽い気持ちで行った可能性は考えられる。しかし、結果としてこの女性は、大きく人生を踏み外した。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)