柳ゆり菜、地下芸人を描いた衝撃作でヒロイン熱演 「愛おしく思った」
映画『東京アディオス』にヒロイン役として出演した柳ゆり菜にインタビューを実施した。
「地下芸人の帝王」横須賀歌麻呂の半生を描いた映画『東京アディオス』が、10月11日から、シネ・リーブル池袋にて上映される。
しらべぇ取材班では、本作の上映会イベント終了後に、横須賀のミューズでもあるヒロインを演じた柳ゆり菜にインタビューを実施した。
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■「だから地下芸人なのか!」
———テレビでは放送できないような下ネタしか言わない地下芸人が主役で、しかも、その地下芸人を演じるのは本人。めったにないケースだと思うのですが、最初にオファーが来たときはどのように思われましたか?
柳:最初に「面白い地下芸人がいるから、映画にしようと思う」という話を何となく聞いてから、台本をいただいたのですが、下ネタが並んだ台詞を見て「だから地下芸人なのか!」と思いました(笑)
そう思うと同時に、誰かの理想を演じることにやりがいを感じて。救いになるような役をやってみたいと思ったので、出演を決めました。
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■色のついた世界に生きるヒロイン
———柳さんは今回、横須賀さんの熱心なファン、売春婦など、横須賀さんの妄想の中に登場する多様なキャラクターを演じられました。中には、柳さんが横須賀さんのネタを話すシーンもあり、苦労したこともあったのではないかと思います。
柳:現場はいつも楽しくて、体力的、精神的に苦労したシーンはなかったです。実際に存在する「エリカ」という人物を演じた上で、アダルトビデオに出てる子だったり、横須賀さんの妄想の中に登場するいろんな人物を演じる必要があったので、そこに戸惑いはありました。
撮影してるシーンが妄想か現実かわからなくなってきたときは、監督と話し合って「ここは妄想ですよね?」と確認して。面白いのが、モノクロとカラーのシーンがあって、私が出てるシーンはほとんどカラーなんですよ。
現実のシーンがモノクロになることが多いらしくて、「柳さんが出るシーンでモノクロはほとんどないよ」と言われてました。
———作中の横須賀さんの脳内で、柳さん演じるヒロインが登場する世界には色がついていたというのは、ヒロインがいかに横須賀さんにとって、救いとなる存在だったかがうかがえます。
柳:存在しないけど、明るい世界に生きてる。そういう扱いをされてるというのが愛おしく思いました。男の子の脳内を覗いてるじゃないですけど、いつまでも性のことだったりとか、仕事で上手くいかない怒りであったりだとか、悶々と生きてる感じが人間らしいなと思いました。