2万件以上のキャッチコピーで2019年を振り返る 広告は「平成」について反省していた
東京コピーライターズクラブが選ぶ「TCC賞」にエントリーされた広告コピーから、2019年の世相を分析。
この一年で発表されたテレビCMからポスター、webなど様々な媒体の広告コピーの構造や、頻出した言葉を自然言語処理にかけて分析し、その年の世相を現す広告コピーとしてマッシュアップする『広告コピービックデータ解析』が発表された。
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■東京コピーライターズクラブが毎年発表
この企画は、東京を中心に日本全国で活躍するコピーライターやCMプランナーの団体である東京コピーライターズクラブ(TCC)と、かっこ株式会社との共同プロジェクトとして、年末に実施しているもの。
昨年は「AI」という名詞が躍進するなど、時代や社会に広告がどんな影響を受けたのかを振り返るうえで、毎年、興味深い結果が得られている。今回の分析対象になったのは、歴史ある広告賞「TCC賞」に応募された25,045件の広告コピー。
その中から「1社で大量に出稿された広告は1カウントとする」などの配慮のもとに、多くの広告コピーで採用された表現を再構成する手法がとられている。
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■「平成」を使った広告コピーは3.6倍に
2019年といえば、「平成」から「令和」へと元号が切り替わった1年だった。 多くの人が、新元号への興味とともに年の途中でほんの少し立ち止まって、「平成」という時代について振り返ったのではないだろうか?
広告コピーにおいてもその影響は顕著で、「平成」という名詞の増加率は前年比で、じつに3.6倍にのぼっている。 「平成」が使われた広告コピーを具体的に振り返ってみると、
平成が終わっても、ここでは昭和が続いていく。 (東京都公衆浴場業生活衛生同業組合)
明治。大正。昭和。平成。 女性はずっと、強くて弱かった。 (ツムラ)
平成も終わるのに、 なぜ、年末調整の手続きは 昭和のままなんだろう。 (SmartHR) などなど。