老舗駅弁店による「決死のSOS」が話題に 駅弁文化を守る想いを直撃
老舗の駅弁名店もコロナ禍で苦境に陥ってしまった。出張や帰省客減が経営を直撃する結果に。
コロナ禍でJRは乗降客減にあえいでいる。各社によると、2020年12月25日~2021年1月5日までの年末年始12日間の乗降客数は、総じて前年比30%台と落ち込んだ。そんな中、乗降客減の影響をダイレクトに受ける駅弁業界の老舗がSOSを訴えている。
■老舗の名店もコロナ禍で苦境
新潟県長岡市にある駅弁の「池田屋」は、1887年創業でJR東日本主催の駅弁頂上決戦「駅弁味の陣2020」にもノミネートされた名店。店を構える長岡市は東京方面からの出張が多く、帰りの新幹線の中で食べたり、家族への土産として駅弁を購入する客が大勢いた。
【お願い】コロナ禍以来、おかげさまで何とか持ちこたえて参りました。ですが今年に入り更に厳しい日が続き、再びの危機となりました。このまま最後の決断となる前に、悩んだ末、今回の投稿へ至りました。今は数種類の駅弁のみですがお手に取って頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/dGZCaf0iwh
— 駅弁の池田屋 (@ekinoikedaya) March 12, 2021
しかし、コロナ禍で出張や帰省をする人の減少とともに、苦境に陥っていったという。昨年は地元の応援で何とかしのいできたが、今回ばかりは悩んだ末、ツイッターでSOS発信を決意。その結果、返信欄には温かい応援コメントがあふれている。
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■昔ながらの弁当が一番人気
池田屋の一番人気は「越後長岡喜作べんとう」(1150円)。地元長岡産のコシヒカリを使用した、昔ながらのおばあちゃんが手作りしたような駅弁だ。
長岡野菜の神楽南蛮を練り込んだ鶏団子、ふっくら焼き上げた塩鮭、味噌漬け、ぜんまいと油揚げの炊き合わせが入っており、食後のデザートとして新潟名物・笹団子のミニサイズがついている。
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■何度でも食べたいとの声
また、やきとりが二本入った「とりそぼろべんとう」は、やきとりをほぐして「やきとり丼」風にアレンジして食べることも可能だ。
「火焔釜めし」は、醤油のうまみが馴染んだごはんの上に、塩鮭、池田屋特製・牛肉のうま煮、金平ごぼう、山菜の醤油漬け、椎茸煮に、ほんのり甘い厚焼きたまごとバラエティ満点。
リピーターからは「食感が良すぎて、何度でも食べたい!」といった声があがるほどだ。日本酒とも相性が良いという。