ワクチン集団接種「予約なしで受けられる街」が話題 市民が喜ぶ方法を聞いた
「ワクチン予約が高齢者の負担になるのでは」との考えが根底にある。
新型コロナワクチン接種予約では、全国の自治体でさまざまなトラブルが勃発中。予約の前日から市役所前に並んだり、「電話がつながらない」と怒鳴り込む様子も見受けられる。そんな中、集団接種の予約がいらない自治体が話題を呼んでいる。
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■接種予約が高齢者の負担に
上越市健康づくり推進課によると、「高齢者が自分で接種予約をするにはひと手間かかり、それが負担になるのではないか」と考えたという。確かに、ネット上では「そもそも高齢者だけでパソコンやスマホでの予約は困難だ」との声が多くあがっている。
そのため、市が自動的に会場や日時を振り分けて、市民に対して文書で案内する方式を採用。
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■専用バスでの無料送迎も
4月下旬から案内文書の発送を開始したが、すでに38,000人分が完了した。文書には場所と日時が記載されており、日程変更を希望する人と集団接種を受けない人のみ、コールセンターに連絡する仕組み。
また、集団接種会場まで専用バスで送迎し、路線バスを使用する場合には無料バス利用券を使える便利さだ。担当者は、「無料専用バスには、すでに739人が申し込まれており、何十台という規模のバスを準備する予定」と話す。
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■64歳以下も同じシステム運用
集団接種の本格開始は22日以降となるが、65歳以上の接種は7月下旬までに2回目の接種を含め、完了させる予定となっている。64歳以下についても、65歳以上と同じシステムを使うが、無料バスは使えない。
市内に住む高齢者からは、「このやりかたが一番ベストではないか」、「ほかの自治体もこのシステムを使えばいい」といった声があがっている。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)