殺虫剤も効かない超迷惑なアリ「クレイジーアント」 有効な菌が発見される
吐き出すギ酸で、ヒアリの毒も無効化する「クレイジーアント」に菌類からの刺客が…。
アメリカで「クレイジーアント」と呼ばれる侵入種のアリに対して有効な菌を発見したと、テキサス大学オースティン校の科学者たちが主張している。『WIO News』『Daily Advent』などの海外メディアが報じた。
■侵入した地域の生態系を破壊
ニランデリアアリの一種であるラズベリークレイジーアントは、過去20年にわたって米国南部の生態系に大混乱を巻き起こしている。あの「ヒアリ」をも超える迷惑アリとして、人々に恐れられているのだ。
このアリには一般的な殺虫剤が効かず、悪食とも言える幅広い食性を持っているため、侵入した地域の昆虫や小さなトカゲなどを一掃し、時には鳥やウサギですらターゲットになるという。
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■ヒアリの毒をギ酸で無効化
ラズベリークレイジーアントの侵略スピードは、同じ南アメリカ原産のヒアリよりもゆっくりとされている。しかし、腹部の器官から分泌したギ酸をバリアのように身にまとい、ヒアリの毒を無力化してしまうため、これまでヒアリのテリトリーだった米国南部の多くの地域に進出している。
また、多くのアリが見せる整然とした行進を行わず、フラフラと予想がつかない動きをすることが「クレイジー」という呼び名につながっているようだ。