30年前の紅茶花伝、意外すぎる正体に目を疑う あの「4文字」が存在しなかった…
意識調査を受けた約6割もの人々が「ロイヤルミルクティーと聞いて、紅茶花伝を連想する」と回答。しかし30年前の『紅茶花伝』をよく見ると、意外すぎる事実が明らかに…。
「ミルクティー」と聞くと、『リプトン』や『午後の紅茶』といった紅茶ブランドを連想する人が多いはず。では、通常のミルクティーよりワンランク上なイメージが漂う「ロイヤルミルクティー」となると、どうだろうか。
こちらに関する調査を実施したところ、あまりに「圧倒的な回答結果」が明らかになったのだ…。
【関連記事】日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
画像をもっと見る
■「ロイヤルミルクティー」と言えば?
去る3月21日、リプトン紙パックシリーズの「ミルクティー」が復刻販売され、多くのユーザーから喜びの声が上がっていた。
改めて「ミルクティー」の人気の高さが窺えたエピソード。しかし、その際記者が気になったのは「ミルクティー」と「ロイヤルミルクティー」に対する、人々のイメージの違いであった。
前出のように「ミルクティー」といえば様々なブランドを連想するが、記者個人としては「ロイヤルミルクティー」といえば、『紅茶花伝』1択なのである。
そこで今回は、全国の10〜60代の男女1,000名を対象とした独自のアンケート調査にて「『ロイヤルミルクティー』と聞いて連想するブランドはどれ?」という設問を用意。選択肢に『リプトン』『午後の紅茶』『紅茶花伝』の3択を設け、調査を実施してみると…。
関連記事:「リプトンの紅茶」おすすめ3選 おうちのティータイムをもっと楽しもう
■全体の6割近くが選んだのは…
調査の結果、最も得票数が多かったのは『紅茶花伝』で、全体の58.5%が選択していたことが判明。次いで多いのが『午後の紅茶』で34.8%、『リプトン』は6.7%という結果となっている。
いずれも紅茶飲料界を代表する大人気ブランドだが、ここまで大きな差がつくのは意外であった。なお、性別ごとの回答を見ると『紅茶花伝』と回答した男性は53%、女性は63.9%となっており、特に女性からの支持率が高いことが分かる。
そこで今回は「なぜ人は『ロイヤルミルクティー』と聞くと『紅茶花伝』を思い浮かべるのか?」という命題のヒントを探るべく、同ブランドを展開する「日本コカ・コーラ株式会社」に詳しい話を聞いてみることに。
その結果、『紅茶花伝』をめぐる驚きの事実が明らかになったのだった。
関連記事:「ハーブティー」3選 リラックスタイムや来客時におすすめ
■『紅茶花伝』にそんな過去があったのか…
多くの人々が「ロイヤルミルクティー」と聞いて連想する『紅茶花伝』だが、その誕生秘話はじつに意外なものと判明。
『紅茶花伝』担当者は、「元々は『SIMBA』(シンバ)という茶飲料ブランドで緑茶、烏龍茶、紅茶などを総合的に扱っていました」「しかし、缶飲料の多様化に将来性を見出し、紅茶に特化したブランドを確立して1992年に生まれたのが『紅茶花伝』です」と、同ブランドの起源について説明する。
そしてブランド誕生から3年間は「紅茶花伝 ミルクティー」として、「ロイヤル」の4文字がつかない通常のミルクティーを販売していたというから驚きであった。そんな『紅茶花伝』のミルクティーは、他社製品との差別化を図るのに難儀し、大きな話題を作れない状態が続いてしまう。
転機が訪れたのは1995年。工場での牛乳受け入れ設備の完成を機に、現代の我々にとって馴染み深い「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」が発売開始となったのだ。
『紅茶花伝』担当者は「当時の缶飲料市場における紅茶は350mlが主流で、さらっと飲みやすい製品が多かったです」「そこで『紅茶花伝 ロイヤルミルクティー』はあえて280mlでの提供とし、ミルクは粉乳などを使わず『100%牛乳』を使い、まろやかで高級感あふれる味わいと口当たりを目指しました」と、発売当初の様子を振り返っている。
若年層らをメインターゲットとした同商品は、95年から00年にかけて売り上げが大きく伸長する大ヒットを記録。担当者は「そうした背景もあり、『紅茶花伝=ロイヤルミルクティー』というイメージが定着したのだと思います」と、分析している。
ところで「ロイヤルミルクティー」の定義についてあまりよく分かっておらず、「普通のミルクティーより高級そう」という、漠然としたイメージを抱いている人も少なくないだろう。そこで、こちらの定義ならびに『紅茶花伝』の魅力について、確認してみる。
すると、担当者は「日本紅茶協会の『紅茶の大辞典』によると、ロイヤルミルクティーは『ミルクをたっぷり入れた紅茶』と記載されております」と説明。
続けて「『紅茶花伝 ロイヤルミルクティー』はその名の通り、紅茶にミルクをたっぷりブレンドし、且つミルクは牛乳だけを使用した『ミルクに本気でこだわったミルクティー』です。上質なミルクの味わいを楽しんで頂くために、ミルクに粉乳やミルクポーション等は一切使わず、牛乳の上質な味わいのみを使用しています」と、ブランドのこだわりについて改めて強調している。
他にも、厳しい独自規格を満たした農園の手摘みセイロン茶葉を100%使用したり、ティーポットで淹れる紅茶のように、かき混ぜずにじっくりと時間をかけて抽出したりと、紅茶本来の香りや味わい存分に引き出す努力を重ねているという。
担当者は「こうした素材と製法へのこだわりはブランド誕生以来から長年受け継がれており、ブランド誕生31周年を迎えた今でも、さらなる磨きをかけるべく励んでいます」と、太鼓判を押していた。
また、今回のアンケート調査結果に関しても「6割近くの方々に、真っ先に紅茶花伝を挙げて頂き、嬉しく思います!」「95年から『紅茶花伝 ロイヤルミルクティー』を多くの方々に飲んで頂き、愛して頂いた積み重ねによる、ひとつの成果と思います」と、笑顔のコメントを寄せている。
関連記事:デーブ「気のせいかタピオカの話題が…」 懐かしのブームが続々と挙がる
■男女でイメージする『紅茶花伝』が違う?
なお、前出の調査結果を性年代別に見ると、男女共に「30代」が突出して『紅茶花伝』回答者が多いことに気付かされる。やはり女性人気が凄まじく、30代女性はじつに72.8%が『紅茶花伝』を選択しているのだ。
こうした回答傾向について、『紅茶花伝』担当者は「ミルクティーの入り口として、学生時代に自動販売機で缶の『紅茶花伝 ロイヤルミルクティー』を飲んだ体験が深く根付いている人が多く、30代の7割近い認知率に繋がったのではないかと考えております」と分析する。
ちなみに女性からの回答率が高い一方、購入者の構成比は男性の方が大きくなっているというから興味深い。今回の取材に際して歴代『紅茶花伝』ボトルの画像を共有してもらったが、ミドサー世代の記者は、あまりのエモさに涙が出るところであった…。
『紅茶花伝』担当者は「男性と女性の差については、購買データとは逆の結果になりとても興味深いです。購買者お一人お一人が想像される『紅茶花伝』が違うのではないかと考えています」と、持論を展開。
続けて、「先ほど話題にもあげたように、30〜40代女性の方々は学生時代に自動販売機で購入した缶の『紅茶花伝』が、色々な思い出とと共に印象に残っているのではと考えております」「男性ユーザーは、自動販売機で購入するボトル缶や缶の『ロイヤルミルクティー』に加え、ペットボトルの『ロイヤルミルクティー』をイメージされる方が多いのではないでしょうか。仕事や勉強や家事の合間など、頑張った後に上品な
甘みですっきりとした満足感のあるロイヤルミルクティーを、リフレッシュのひと時など、日常のあらゆるシーンで楽しんで頂いていると思います」と、男女ごとの「紅茶花伝像」を分析してみせたのだ。
そんな「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」は24日にリニューアルを遂げたばかりで、紅茶とミルクのバランスを徹底して追求し、より上品な甘さとすっきりとした後味を実現させている。
ボトルデザインも一新しているので、店頭で目にした際は、新鮮な気持ちで手に取ってみてほしい。
・合わせて読みたい→デーブ「気のせいかタピオカの話題が…」 懐かしのブームが続々と挙がる
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)