人気ブランドのブライダル衣装に批判殺到 無表情モデルに「まるで葬儀コレクション」
人気高級ブランドのブライダルコレクションの広告に、反発する人が続出。伝統を守らず悲しげな表情をしているモデルを見て、「葬儀コレクション」と呼んでいる。
インドの有名ファッションブランド『サビャヤサチ』が公式サイトに新作コレクションを発表したが、モデルたちの表情に批判を受けている。現地メディア『NDTV』が報道した。
■ウエディングシーズン到来
インドは、これからウエディングシーズンがやってくる。多くの有名ブランドが新作コレクションを発表し、都市部ではファッションショーが行われ、雑誌やインターネットには広告が溢れる。
そんな中、セレブにもファンが多い高級ファッションブランドのサビャヤサチは、公式Instagramに「ヘリテージ(文化的遺産・継承物)・ブライダル」をコンセプトにした新作コレクションの動画を公開。しかし、SNS上で批判を受けることになった。
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■「まるで葬儀コレクション」
この広告には新しいサリーで着飾る女性モデルたちが登場しているが、モデルたちの「無表情」「悲しげ」「退屈」な様子が、「まるで葬儀のようだ」と、人々を不快にさせているのだ。
さらに、モデルが誰も「ビンディ」を付けていないという事実にも、人々は憤慨している。ビンディとは、ヒンドゥー教徒の女性が額に着ける小さな装飾品。伝統によれば、特にお祭りの際の民族衣装は、ビンディなしでは不完全であると考えられている。
これらの理由から、人々はサビャヤサチを嘲笑し、このコレクションを「葬儀コレクション」と呼び始めた。
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■批判や嘲笑の投稿やコメント
サビャヤサチは、アート性を売りにしているブランドだ。しかし今回のコレクションについては、多くの人々が「なぜモデルたちは悲しい顔をしているのか」「新世代の葬儀用カラフルサリーのラインナップ」「その服装で葬儀に出席するのか?」と、結婚式という祝いのイメージとはほど遠いモデルの暗い雰囲気を批判している。
さらに「警察のマグショット」「マネキンでももっといい仕事ができる」「死から蘇ったエジプトのミイラのようだ」といった声もある。
モデルたちのビンディなしの姿に対しても、「フェスティバルを嘲笑することは誰にも許されない」「ビンディなしで販売するのは誤っている」と反発の声も多い。
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■ビンディは重要
10月には、シルクサリーの大手ブランド『ナリー・シルクス』も、広告に登場するモデルがビンディを着けていないことで同様の反発を受けた。
この広告は北インドの重要な祭典「ナヴラートゥリ」のおめでたい時期に発表されたため、一部の人々が激怒し、別の広告を立ち上げる事態にまでなった。そして新たな広告は、ジュエリーやビンディを誇示するものになっている。