50年前の炊飯器、今では考えられない「人気の秘訣」に驚き そんなブームがあったのか…

今から50年以上前、家電製品のデザインにあるブームが起こっていたのをご存知だろうか。2割超の人が「知らなかった」と回答している。

2024/11/29 11:15


家電製品のデザインを見ると、当時のセンスや流行が感じられるもの。中には、思わず「時代だなぁ…」と、しみじみ感じてしまうデザインも少なくない。

今から50年以上前、家電業界では「あるブーム」が巻き起こっていたのをご存知だろうか。


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■昔の家電は「柄物」だった?

タイガー魔法瓶

じつは、1970〜80年代にかけて、家電業界では「花柄」のデザインが大きなブームを巻き起こしていたという。しかし、現代の家電はスタイリッシュでシンプルなフォルムをしたデザインが多く、花柄の「は」の字すら感じられない。

そこで今回は、全国の10~60代の男女718名を対象としたアンケート調査にて、こちらの「花柄ブーム」に関する質問を用意することに。

家電製品グラフ

調査の結果、家電製品に花柄がブームだった時期が「あったと思う」と回答した人は、全体の78.4%と判明。ブームを実際に体験していない世代からも「花柄ブームはあった(と思う)」という回答が多数返ってきたのだ。

そこで今回は、当時のブームを知るタイガー魔法瓶に、詳しい話を聞いてみることに…。


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■社内では「こんな奇抜で売れるか」という声も…

タイガー魔法瓶 担当者は、当時の様子を「1970~80年代はタイガー魔法瓶が、祖業の魔法瓶や保温水筒中心の商品展開から、保温ジャー、ジャー炊飯器、電気ポットなどの家電製品を手掛ける総合メーカーへと、進化を遂げた時代です」と、振り返る。

続けて、「70年代は花柄全盛時代であり、タイガー魔法瓶もテキスタイルデザインの第一人者・関留辰雄(せきどめたつお)先生による花柄デザインを1967年(昭和42年)からポットのボディにあしらい、1970年(昭和45年)発売の電気ジャー第1号『電気ジャー<炊きたて>EL型』にも、花柄を採用しました」と、説明してくれたのだ。

タイガー魔法瓶

白地を基調にした「真っ赤なハイビスカスのデザイン」は、過去のどんな柄よりも目立ち、斬新なものだったという。社内でも「こんな奇抜な柄が売れるか」という否定的な意見があったそうだ。

タイガー魔法瓶

しかしそのデザインは多くのユーザーのハートを射止め、担当者は「ハンディポットに採用したところ、爆発的な人気となりました」と、その人気ぶりを語っていた。


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■令和の現代でも「花柄家電」が…?

家電製品グラフ

今回のアンケート結果を性年代別に見ると、やはり「花柄ブームはあった」という回答割合が特に大きいのは、40〜60代であった。

タイガー魔法瓶

こうした回答傾向について、タイガー魔法瓶 担当者は「花柄全盛期が70年代から80年代にかけてですので、50~60代の方は子どもの頃、ご家庭でポットや炊飯器などの花柄家電に触れており、当時の記憶が蘇るのではないでしょうか」と、分析している。

タイガー魔法瓶

そんな「レトロ」な花柄の家電製品が、今まさに販売されているのをご存知だろうか。

タイガー魔法瓶

こちらは、2023年のタイガー魔法瓶創立100周年を記念したもので、「レトロ柄復刻シリーズ」として、花柄(ポピー)とストライプ柄(オレンジストライプ)を発売中。

やはり、当時を知るユーザーからの反響が大きいようで、担当者は「こちらのシリーズを発表した際、当時を知る人たちから『かつての雰囲気や風景を蘇らせてくれてありがとう』『このようなプロジェクトを立ち上げてくれて感謝しています』など、予想を超える感謝のお声があり、我々も驚きました」「それほど、当時の団らんを思い出すアイテムなのだと思っております」と、笑顔で振り返っている。

タイガー魔法瓶

多くの人にとって炊飯器などの家電は、家族と食卓を囲んだ温かい思い出と結びついているのだろう。正に「家電」という名称を体現した、特別な存在と言える。

タイガー魔法瓶

ご飯の温かさだけでなく、在りし日の「昭和の温かさ」をも見事に保温したタイガー魔法瓶のレトロ柄復刻シリーズを、ぜひチェックしてみてほしい。


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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee編集部・秋山 はじめ 取材協力/タイガー魔法瓶

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年9月3日~2024年9月9日
対象:全国10代~60代男女718名 (有効回答数)
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