中居正広さん引退で「示談成立したのに」の声も… 「それは誤解してる」弁護士が解説

女性トラブルが報じられた中居正広さんが引退。「示談が成立したのに引退に追い込まれるのはおかしい」との声もあるが、弁護士によれば「示談金では解決できない問題」があるといい…。

2025/01/24 13:00


中居正広

アトム法律グループの創業者・代表の岡野タケシ弁護士が23日、公式Xを更新。芸能界を引退した元タレント・中居正広さんをめぐる「示談が成立したのに…」という声に反応した。

【ポスト】弁護士が「示談」を解説



■「支障なく続けられる」から一転し引退

昨年12月、週刊誌などで女性トラブルが報じられた中居さん。今月9日にはトラブルの事実を認め「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」と伝える。

しかし、レギュラー番組が全て打ち切り・降板になるなど騒動は拡大の一途をたどり、23日に同日付けでの芸能界引退を発表した

これをめぐり「示談が成立したのに、中居くんが引退に追い込まれるのはおかしい」との意見もあるが、岡野氏は「それは『示談』という言葉の意味を誤解している」と指摘する。


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■示談が成立しても…

示談は「当事者間の法律的・金銭的な紛争を解決するための手段に過ぎない」と言い、示談が成立しても「社会的な制裁や道義的な責任まで消えるわけではない」「示談はあくまで、事件の法律的・金銭的な側面(当事者間の債権債務関係・賠償問題)を解決するだけだ」と説明する。

加害者側は、示談金を支払い示談を締結することで「社会的な制裁や道義的な責任まで問われないことを期待するだろう」。しかし、岡野氏によれば、法的にすべての責任がなくなるわけではないという。


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■示談金では解決できない問題

刑事事件で被害者との示談が成立していても、裁判所は懲役刑などの刑罰を科すことが。会社の懲戒処分も同様だといい「示談の成立は、処分を軽減する一要素とはなりうるが、処分そのものを否定する理由にはならない」。

今回の中居さんの件も「多額の示談金を支払って被害者との法律的・金銭的な紛争は解決したかもしれない。しかし、タレントとしての社会的信用の失墜、スポンサー企業からの信頼喪失、そして視聴者からの失望は、示談金では解決できない問題なのだ」とコメント。

“示談さえ成立すれば何でも許される”という考え方は「結局のところ『金で何でも解決できる』という発想に他ならない」とした上で「そんな価値観が蔓延する社会は、決して健全とは言えないだろう」と結んだ。

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■弁護士が「示談」を解説
中居正広岡野タケシ
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